この記事では海外向けにリスティング広告を配信する際に必要とされる知識や、そもそもリスティング広告はプロモーション手法として有効かどうかをご紹介します。
この記事を読めば海外リスティングの全体像を掴めるような、幅広い内容となっています。

海外リスティング広告を実施するメリット・デメリット

海外リスティング広告のメリット

海外リスティング広告のメリットは何と言っても、日本にいながら「早く」「簡単に」「効果的に」海外のインターネットユーザーにアプローチすることができる点です。日本でもそうですが、海外でも検索エンジンは生活のあらゆる場面で利用されています。狙ったキーワードをピンポイントで入稿することで、そのキーワードを検索しているユーザーにすぐにアプローチできます。

海外リスティング広告のデメリット

デメリットは基本的にないです。商材によっては、あまりリスティング広告が向いていない商材もあるので、利用を控えた方が良いケースもございます。どう判断すれば良いのかはシンプルで、「自分の商材を買いたい人たちはどう検索するだろうか?」と自問自答することです。かりに、答えがでなければリスティング広告は向いていませんので、ご注意ください。

海外リスティング広告で成功するためのポイント6選

世界でも最も利用されている Google、韓国の Naver、中国の Baidu、日本や台湾の Yahoo!、ロシアの Yandex など、世界には様々な検索エンジンが存在します。どの国でも普遍的に検索エンジンはウェブ行動の窓口としての位置を占めており、それが故にウェブマーケティングにて重要なポイントになります。

まずは大きく6つに分けて海外リスティング広告を成功させるためのポイントを紹介していきます。

その1:海外リスティング広告の媒体を徹底的に選定する

上述した通り、世界各国には特有の検索エンジンがあり、各検索エンジンには違った特徴があります。当然のことですが、海外リスティング広告を開始するときは、まずは必ずその国特有の検索エンジンと、その特徴を必ず分析する必要があります。

特に重要なポイントは、「その国の言語で分析する」ことが重要です。その国の言語で調べることで、より検索エンジンに関する正確な情報(シェアや成長率など)を見つけることができますので、正確な媒体選定を実施することが可能になります。

その2:その国の検索習慣を理解する

検索習慣とは、その国のユーザーの「検索の仕方」です。言語や文化が異なるため、検索エンジンの利用方法も大きくことなります。例えば、日本と言語的に近い中国の場合、「スペース」がほとんど利用されません(例:(日本)「日本 旅行」→(中国)「日本旅行」)。

英語圏の場合はフレーズが入力されるケースが多いです(例:What to Do in Japan)。韓国の場合は、一つの言葉に対し 3 つも 4 つも類似した言い方があります。海外リスティング広告で最も重要なポイントの一つはキーワード選定です。

その国の検索の方法を理解しなければ、最適なキーワードの選定を実施することができませんので、まずは検索習慣の違いを理解する必要があります。

その3:海外リスティング広告専用にクリエイティブを作成する

こちらは非常にシンプルですが、最も重要なことの一つです。言語も文化も全く異なるため、刺さるクリエイティブが全くことなります。単純な翻訳のみで、同じクリエイティブを使いまわすと、圧倒的にクリック率の差が生じるので、注意をする必要があります。まずは、競合他社などがどの様なクリエイティブを作成しているのか徹底的に研究し、各国に合わせたデザインや文言のクリエイティブを作成するようにしてください。

海外向けリスティング広告を利用すれば、日本にいながら簡単に海外進出ができます。インターネットが普及している国であれば、必ず何かしらの検索エンジンが使われており、その検索エンジンがウェブでの活動における「窓口」になっているため、そこを海外リスティングで抑えることができれば、多くのユーザーを集客することができます。

その4:海外リスティング広告は小さく始める

初めて海外向けにリスティング広告を実施する場合は、必ず「小さく」始めることが重要です。リスティング広告の最大の魅力は、キーワード単位で入札できるということ。最初は確度が高いと思われるキーワードのみに絞り込み入札を行い、徐々に効果検証を行いながら、拡大していくことで、最小の費用でスタートを切ることができます。日本でリスティング広告が上手くいっていても、海外でのリスティング広告で成功するとは限らないからです。

海外のインターネットユーザーには日本と比較しても全然違ったウェブ週間や商習慣があり、日本と同じやり方が通じないケースが多いからです。最初からキーワードの幅を広げ、大きく踏んだとしても、海外では失敗する可能性が非常に高いため、まずは確度の高いキーワードに絞り込み、ランディングページを最適化しながら効果を見合わせる必要があります。

その5:海外リスティング広告の競合他社を徹底分析する

これは海外向けリスティング広告に限った話ではなく、ビジネスの根幹を成す根本的な考え方だと思います。海外でリスティング広告を実施することを検討している場合は、徹底的に競合他社を分析してください。

特に狙っているキーワードに入札している(検索するとリスティング広告がでる)競合は絶対に確認するべきです。特に初めて海外進出を狙っている場合は、どの様なサービス内容(価格やサポートなど)を外国人に提供すべきなのか、どのようなデザインや文言で訴求すべきなのか分からないことが多いと思います。

その様なサービス内容や見せ方については既に海外向けリスティング広告を出稿している競合他社から学ぶことが一番早いです。海外向けリスティング広告を最近出し始めたばかりではない限り、費用を使い、海外向けリスティング広告を出稿し続けているということは、それらの競合他社では、ある程度広告の費用対効果が見合っているということの証拠だからです。

その6:海外リスティング広告は「ただの翻訳」では失敗する

当然のことながら、海外向けにリスティング広告を実施する場合は、「翻訳」は完璧に実施するように意識してください。「完璧に」というポイントが非常に重要です。多くの日本企業は「とりあえず日本語のキーワードと広告文をそのまま言語を変えて出稿してみて」海外リスティング広告を実施するケースが多いです。これだと失敗する可能性が高いです。様々な理由がありますが、主に下記の 2 点が挙げられます:
海外リスティング広告:キーワードの検索の仕方が日本と海外で全く異なる
別記事でも紹介した通り、日本人が普段検索の時に使うキーワードと外国人が使うキーワードは大きく異ります。日本人向けのキーワードをそのまま翻訳しても、外国人がほとんど検索しない、または検索していても日本人とは全然検索の意図が違う可能性があります。海外リスティング広告を実施するならただの翻訳ではなく、一からキーワードを洗い出してください。
海外リスティング広告:翻訳が間違っていると信頼性が大きく下がる
この点について気づかない日本企業が非常に多いですが、自分自身も外国人の立場に立ち、考えてみてください。初めて目にするサイトで何かを購入しようとしていたら、「日本語がところどころ間違っている」「文法的には間違っていないものの、言い回しがおかしい」「何か違和感がある」。そんなサイトで日本人はコンバージョンをするでしょうか。既に海外で認知度が高いのであればまだしも、初めてそのサイトを目にするユーザーが多い場合、大きな不信感が生まれると思います。まずはコンバージョンはしないと思います。広告文も同じで、変な翻訳をしている広告文はクリックされません。そのため、翻訳の質については徹底的にこだわってください。それだけで海外リスティング広告の費用対効果が大きく変わるはずです。

海外各国の検索習慣

日本に限らず、世界のどの国でも「検索エンジン」が利用されています。「検索習慣」とは、それらの検索エンジンにおいて、言葉や文化の違いにより生まれる、各国にてユーザーが検索する際の行動の違いを指しています。

海外各国の「検索習慣」の違いをしっかり理解することは海外プロモーションを実施する上で非常に大事です。海外でリスティング広告を実施するにしても、海外SEOを実施するにしても、どの国でどの様なキーワードが、どの様な形式で検索されるのかについて分からなければ、効果的な海外ウェブマーケティングが実施できないからです。

中国の検索習慣

まずは、中国の検索習慣をご紹介いたします。中国で最も利用されている検索エンジンは百度(Baidu)ですが、中国人が百度を利用して検索する際は基本的に「スペースを使いません」。中国も日本と同様、「漢字」を利用して検索するため、漢字の単語を単体で組み合わせて検索するケースが多いです(例:「海外 旅行 おすすめ」)。ただし、検索をより効率的に行うために、中国人はそれぞれの単語の間にスペースを入力しないのです(例:「海外旅行おすすめ)。

韓国の検索習慣

韓国では Naver の検索エンジンが最も高いシェアを占めております。Google の場合は検索結果には基本的に「広告」と「自然検索」のサイトが表示されますが、Naver の場合は「広告」「ブログ」「知識 iN」(Q&Aを投稿するサイト)「ショッピング」「ニュース」など、様々なカテゴリーの検索結果が分かれて表示されます。そして、ユーザーが検索したキーワードに応じて表示されるカテゴリーが変わります(例:疑問の場合は知識iNが表示されます)。そのため、韓国の場合は、ユーザーがどの様な意図でその検索キーワードを入力しているのか、予め予想し、最適な自社コンテンツを表示することが求められます。

欧米の検索習慣

最後に欧米、特にラテン系の言語と英語を使う国の検索習慣をご紹介いたします(欧米圏では Google が一番使われています)。ずばり、ロングテールの検索語句が非常に多いです。日本や中国の様に漢字一文字で意味が完結することがなく、きちんとしたフレーズを記述しなければ、言語的に意味が通じないからです。日本語では「東京 おすすめ 観光」と検索される一方、英語では「things to do in Tokyo」の様に、多くの文字列が含まれている、具体的なフレーズが検索されます。そのため、欧米圏では、できる限り細かくフレーズを分析しながら、多くのキーワードをウェブサイトに盛り込む必要があります。

検索習慣の違いはリスティング広告を行う上で、必ず理解すべきポイント

いかがでしたでしょうか。より細かい海外リスティング広告や海外SEO対策に関しては別の記事にてご紹介いたしますが、いずれにしても、非常に検索習慣を理解することが重要です。リアルでの海外プロモーションもそうですが、日本語と同じ感覚で海外の検索エンジンプロモーションを実施しても成功はしませんので、是非ご注意ください。

海外で利用できるリスティング広告一覧

国によって利用されている主要検索エンジンは大きく変わります。世界的に見ると、Google が圧倒的に大きなシェアを占めていますが、逆に Google のシェアが著しく小さい国も多く存在します。海外に向けたリスティング広告を実施する際は、必ずその国で、どの検索エンジンが最も大きなシェアを占めているのか、そしてその検索エンジンでそもそもリスティング広告が実施できるのか、必ず確認が必要になります。ここでは具体的に、どんな検索エンジンで海外リスティング広告が実施できるのかを紹介します。

Google リスティング広告

言わずとしれた世界最大の検索エンジンです。世界の検索エンジンシェアの 70% を占めていると言われており、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、南米など、いくつものエリアで圧倒的な人気を誇っています。Google が提供する Google AdWords を利用すれば、簡単に世界中の Google 検索エンジンでリスティング広告が実施可能です。アカウントは簡単に日本国内からでも開設することができ、管理設定や専用サポートも日本語になっています。配信先国を変えるだけで、日本にいながら簡単に海外進出ができるのです。

Yahoo リスティング広告

日本でも利用率の高い Yahoo。世界的に見ると、「台湾」でも大きなシェアを占めています(Google 60% 対 Yahoo 40% と言われています)。日本で Yahoo リスティング広告を出稿する際は Yahoo Japan が提供する Sponsered Search を利用しますが、海外リスティング広告の場合は Bing Ads というツールを利用します(日本の Yahoo から海外リスティング広告は実施できないので、気をつけてください)。Bing Ads は米 Microsoft 社が提供するリスティング広告出稿ツールです。簡単に日本の振込口座などでアカウントの開設は可能ですが、言語が英語のみとなっており、Google AdWords と比べて少し日本人にとっては利用のハードルは高いです。

百度(Baidu)リスティング広告

中国最大の検索エンジン、百度(Baidu)。中国の検索ユーザーにリーチしたければ、必ず抑える必要があります。ただし、百度(Baidu)で海外リスティング広告を利用することは非常に難しいと認識してください。まず、日本国内の口座からは登録することができず、中国本土の銀行口座を登録して開設する必要があります。さらに管理画面やサポートなども全て中国語になっていたり、厳しい広告出稿の審査、アカウント開設の審査や条件なども設けられており、日本企業が百度(Baidu)リスティング広告を利用することは一筋縄ではいきません。百度(Baidu)リスティング広告を実施されたい場合は、日本国内の広告代理店を利用することをオススメします(弊社も提供しておりますので、お気軽にご相談ください)。

Naver リスティング広告

韓国では Naver の検索エンジンが最も利用率が高いです(80% 以上だと言われています)。Naver にもリスティング広告のサービスが提供されておりますが、百度(Baidu)と同様、日本企業からの出稿は非常に難しいです。同じ様に韓国現地の銀行口座を登録する必要がある上、管理画面は韓国語のみになっております。韓国人ユーザーにリーチしたければ、 Naver は必要不可欠になりますので、どうしても利用されたい場合は、百度(Baidu)と同じ様に国内の代理店を利用することをオススメします(弊社も提供しておりますので、お気軽にご相談ください)。

ヨーロッパの検索エンジンシェアは?

EU加盟国(フランス、イタリア、ドイツ、イギリス、スペインなど)では、既にご存知の方も多いですが、ヨーロッパでは独占禁止法に違反するとして EU が Google を提訴するほど、Google の検索エンジンシェアが圧倒的に高い状態になっています。ヨーロッパの主要国(仏、伊、独、英、西)では軒並み Google 検索エンジンのシェアが 90% を超えており、Google が本拠地を構えるアメリカの 78% を大きく超えている状態になっているという状況です。

ヨーロッパ主要国の Google 検索エンジンシェア

イタリア:97%
フランス:96%
イギリス:93%
ドイツ:97%
スペイン:97%

ヨーロッパで海外リスティング広告を実施するなら

ヨーロッパで海外リスティング広告を実施するのであれば、Google 検索上でのリスティング広告で十分です。それだけで、ヨーロッパの検索エンジンユーザーの 90% 以上はリーチすることが可能になります。しかも、ヨーロッパの大半の国がインターネット普及率が非常に高く、インターネットユーザーの大半が検索エンジンを利用していることを考えると、どれだけヨーロッパ進出において Google での海外リスティング広告の重要か、分かるかと思います。