そもそも台湾インフルエンサーって?

台湾のインフルエンサーは、そのほとんどがブログで情報発信を行う”ブロガー”です。台湾インフルエンサー=台湾ブロガーと考えてもらって問題ないでしょう。

台湾現地では新商品を発売したらブロガーに商品トライアルとレビュー記事を依頼しますし、新しく体験施設や飲食店を開業した場合もブロガーを招待し、レビュー記事を書いてもらいます。 台湾のインフルエンサーは、職業として成立していると言っても過言ではないでしょう。

憧れの職業、それがブロガー

台湾は日本では想像もつかないくらい、ブロガーによるブログが読まれる「ブログ文化」が根強く残っています。女性の憧れる職業として、「ブロガー」がランクインしたというデータもあるくらい、社会的に認知された存在、それが台湾におけるブロガーです。

台湾現地でのブロガーの影響力

日本企業はSNSの影響力だけでインフルエンサーの影響力を図りがちですが、実は目に見えない影響力が存在しています。

台湾の人気ブロガーともなると、自分の得意分野で書籍を出版し、日本で言うところのTSUTAYAのような大型書店「誠品」にて販売されますし、TVにコメンテーターとしてゲスト出演することもあります。そのようなブロガーは社会的な知名度も高く、SNSなどでは目に見えない影響力を持っていることが多いです。

また、自分のブログにアフィリエイトを導入しお金を稼いでいるブロガーや、企業からのプロモーションを多く受けて生活しているブロガーも多いです。単に金銭だけではなく、海外旅行を無料で行けたり、美容に関する新サービスを無料で受けれたりと、得られるメリットは大きいです。台湾女性にとって、憧れの職業に足る、十分な理由があります。

そのため、台湾ブロガーは日々熾烈な生存競争にさらされており、多くのブロガーがシノギを削っています。日本企業のプロモーションを受けるブロガーは優秀なブロガーが多い一方で、嘘をついたりファン数をごまかしたりしてブログを書いている、いわば「フェイクブロガー」が多いのも、高い競争率から来るものです。

台湾現地では口コミサイトは有効じゃない

日本では化粧品、観光、飲食店など、多くのジャンルで一般人によるレビューサイトが数多く存在し、我々の生活は豊かになっていますが、台湾においては全く事情が異なります。 多くの台湾人にヒアリングを行った際、口を揃えて”レビューサイトは主流ではない”と言っており、その原因として考えられるのが過去、台湾の口コミサイトで起きた多くのヤラセ事件です。

台湾人は、口コミサイトは企業がお金を払えば払った分だけ上位に表示されるもの、情報ソースとして信じられないものと認識しています。

ブロガーによるプロモーションの手法

ブロガーによるプロモーションの手法は、ブログによるレビュー(商品、観光地、飲食店)とレビュー記事に付随するFacebook、インスタグラムなどSNSによるシェアです。

SNSでのシェアにより、多くの台湾人に情報が満載されたレビュー記事が拡散されていきます。台湾人にとってブロガーは信じられる情報源として認知されているため、SNSの反応率が高いのが特長です。さらに、最近ではブロガーの中にもYoutube(ユーチューブ)などによる動画を作成できる方も増えているため、事前にどう言うプロモーションを行うのか詰めておく必要があるでしょう。

つまり・・・有効なプロモーション手法はブロガー

以上のように台湾現地では「ブロガーが社会的な地位を得ており」「口コミサイトが信じられていない」ことから、弊社では台湾のインフルエンサー、それもブロガーによるプロモーションを推奨し、日本企業様に提供しています。

台湾インフルエンサーと親和性の高い業界

化粧品(健康業界)、家電業界、旅行、飲食、食品の5ジャンルがインフルエンサーによるプロモーションと圧倒的に親和性が高いです。その理由ですが、

  • 記事が書きやすい
  • そもそも台湾人に人気のコンテンツである
  • レビュアーが豊富で面白い記事が多い

の3つが大きいです。 家電業界であれば、もはやブロガーの枠を出て家電紹介の達人として様々な媒体で活躍している方がいたり、化粧品業界も様々な年代に絶大な支持を集めるブロガーが存在しています。

さらに、ブロガーが企業のCMに起用されたり、通販番組に出演したりと、非常に幅が広いのが特長です。 また、気をつけなければいけないのが、業界の選定だけではなく、その業界に強みのあるブロガーを起用することです。例えば食品ジャンルに強みを持つインフルエンサーが急に化粧品のレビュー記事を書いたら不自然ですよね?台湾人は容易くその不自然さを見抜き、その記事は全く認知されることもなく、効果も上がらないまま終了してしまうことになります。

ブロガーにプロモーションを依頼する際

  • 親和性の高い業界か?
  • その業界に適したブロガーを起用しているか?

という2点を注意するようにしましょう。

台湾インフルエンサーとインバウンドとの素敵な関係

台湾人の外客数についておさらい

画像は2015年と2016年の訪日台湾人数を比較したものです。過去最高と言われていた2015年を13%も上回る数の台湾人が日本を訪れています。もはやこの流れは一過性のものではなく、定着したものであるということができるでしょう。

台湾ブロガーとコト消費

今、中国人の爆買いに代表される『モノ消費』から日本ならではの体験を求める『コト消費』にトレンドが移りつつあります。しかし、実は台湾ではかなり早い時期からコト消費だったことをご存知でしょうか? そもそもなぜ台湾はコト消費が先行していたのかというと、

  • 台湾現地では、すでに日本の商品が大量に売られている
  • 日本と台湾は近いことから、一人当たりの訪日回数が他国に比べて豊富
  • 台湾人の日本への関心が高い

など、理由はたくさんありますが、この一連の流れを作り出したのは台湾ブロガーであると言われています。また、台湾人の旅におけるブログの重要性は観光庁が実施している「訪日外国人消費動向調査」でも明らかです。まずは以下の画像をご覧ください。

旅行専門誌やガイドブックをおさえ、個人のブログが1位になっています。旅行前に得た情報として個人のブログが他の何よりも参照される国、それが台湾です。しばらくこの流れは変わることはないでしょう。

昨年、中国人による爆買いで湧いた日本ですが、その裏では台湾人による観光目的の訪日が密かに進行していたのです。2017年の台湾人の観光トレンドは、少しずつ『他者との差別化体験」に移りつつあります。より珍しい体験、他の人に羨ましがられる体験を求め、台湾人は情報収集に余念がありません。

要するに、今まで勝ち組だった東京、大阪、京都、沖縄、北海道以外にも勝機が見え始めているのです。 その際に主流となる台湾人の情報媒体は、台湾ブロガーの取材体験記事です。 これから台湾人の観光客を受け入れたい地域、自治体は、ブロガーの大小問わずに自分の地域へ台湾ブロガーを招待し、体験記事をたくさん書いてもらうことが重要と言えるでしょう。

さらに、台湾人目線で地域の観光スポットを選定することも重要です。実は台湾人に話題になる観光スポットにはある共通点があります。その共通点とは、『 sns 映えする』ことです。 歴史的な背景を持っている神社仏閣や有名人ゆかりの地などが、地方では観光名所になっていることが多いと思いますが、台湾人を呼び込みたいのであれば、SNS映えする写真が撮れるか?という視点を意識すると良いです。 具体的に、SNS映えするコンテンツとは何か?具体例を挙げると以下のとおりです。

  • 圧倒的量の花
  • 圧倒的量のイルミネーション
  • 芸術性の高いアートの集合体

などが挙げられるでしょう。また、実は日本の雑誌やTVで話題になることも有効な手法です。日本で有名なものが台湾現地でも話題になることが多いです。

重要な注意点としては、よく写真撮影を禁止している観光地やWi-fiがないところなどがありますが、気をつけて下さい。なぜか、理由はお分かりですよね?そもそも写真を撮影できないのであれば、観光地としての価値・魅力が半減しますし、すぐにSNSでシェアできなければ口コミが起きにくくなります。帰宅してからでは遅いのです。すぐにその場でシェアしてもらう工夫が台湾人の集客に非常に有効と言えるでしょう。

良いインフルエンサーの探し方

弊社ではこれまで海外インフルエンサーに関する事業を行ってきましたし、そこから築き上げたリレーションは弊社の財産になっています。

そもそも弊社はなぜ海外インフルエンサー事業をし、どうやってインフルエンサーとのリレーションを築き上げたのか?ポイントはいくつかありますが、一番大変だったのは、インフルエンサーの探し方でした。

気をつけないと悪いインフルエンサーをつかまえてしまい、日本企業様に損をかけてしまうことになります。 これから海外インフルエンサーに関わる企業すべてに幸せになってほしいという思いから、海外インフルエンサーの探し方のノウハウを大公開したいと思います。

日本企業が使える主なチャネルは以下の4つです。

  • ブログサイトのランキングで探す
  • 他企業が使用しているインフルエンサーを使う
  • インフルエンサー同士のネットワークを活用する
  • インフルエンサーのベンダー事務所に依頼する

どのチャネルでも構いませんが、弊社は「ベンダー事務所に依頼する」から始めることを推奨します。何度も同じブロガーへ依頼することで、”自社製品のアンバサダー”にインフルエンサーは成長していくことがあります。

台湾インフルエンサーを依頼する際注意したい実施時期

2015年は大勢の中国人観光客が訪れ、いわゆる「爆買い」をしていることが連日メディアを賑わせました。 メディアの報道を見ると、連日中国人観光客が訪れているような印象を受けますが、実はそうではなく、ちゃんと連休などを活用して日本に遊びに来ているのです。

さらに、爆買いをされている商品は現地で話題になったり、口コミで効能が広まったものがほとんどです。

では、その口コミや話題を人為的に起こすことはできないか?という発想の元作られたサービスが「インフルエンサープロモーション」です。 インフルエンサープロモーションをやれば必ず成功するかというともちろんそんなことはなく、使用するインフルエンサーやターゲット層、現地でのその商品の知名度などを考慮し、戦略的に実施する必要があります。

考慮するべき項目のうちの一つが「プロモーションの実施時期」です。中華圏の観光客が最も多く日本を訪れる、いわば「2大タッチポイント」である「春節(2月)」と「国慶節(10月)」を目指してインフルエンサーにプロモーションをさせることが非常に重要です。

ここでは中華圏のうち、台湾を深掘りしたいと思います。では、早速2大タッチポイントをはじめとした休日を見てみましょう

台湾の祝日一覧

  • 建国記念日(1月上旬)(3日間)
  • 春節(1月下旬〜2月上旬)(9日間)
  • 和平紀念日(2月下旬)(3日間)
  • 清明節(4月上旬)(4日間)
  • 労働節(5月上旬) 休みない
  • 端午節(5月中旬)(4日間)
  • 中秋節(9月中旬)(4日間)
  • 国慶節(10月上旬)(3日間)

この通り、季節によりばらつきがありますが、多くの祝日が存在しています。このうち、例えば春節は家族で過ごすことが多かったり、中秋節はバーベキューを食べる風習があったりと、祝日ごとにイベントが存在しています。あくまでこれは祝日であり、他にも季節イベントが多数存在しています。(例えば日本でいうとバレンタインデーだったり、ハロウィンだったり。)

【おまけ】台湾インフルエンサーの成長過程

ここでは台湾インフルエンサーがどうやって成長していくのか?それぞれのフェーズごとに解説したいと思います。

PIXNET期

※ここでは例題としてPIXNETを出していますが、台湾にはその他にもブログプラットフォームが多数存在しています。

まず誰しも通る道ですが、PIXNETのようなブログプラットフォームでアカウントの開設を行います。筆者も実際にアカウントを作ってみましたが、中国語がないとこの段階で少々厳しかったです。

ここで登録したブログ名がブロガーとしての一生を左右します。が、ほとんどのブロガーはサクッと名前を決めちゃうみたいです。

まだまだ誰からも読まれないブログをマメに更新し続ける”耐える力”が問われるらしいです。ブロガーが得られるPIXNETのサービスとしては、自分でPIXNET内の広告をかけることもできますので、お金もあるブロガーはさっさとファンを買うようです。

なお、この段階では、他にメインの仕事があり、その仕事のついでにブログを書いている場合がほとんど。

「初めて自身のブログに読者がついた時、本当に嬉しかった!」とほとんどのブロガーは口をそろえて言います。ここのフェーズは、記事を書き、それに共感したファンが集まり・・・また記事を書き、というサイクルがひたすら続きます。この時期も耐える時期のようです。ここでも、まだブロガーとしての活動は副業の位置付け。

そうやって地道に更新を続けていると、まとまったファンがつき始め、なんと初めての企業からのプロモーションの依頼が訪れます。それは、報酬が定額かもしれないですし、商品/飲食費提供だけの場合もあるようです。しかし、慣れない企業とのやりとりなどで、ブロガーは大きな成長を遂げます。

この時期に仕事をこなしながら、多くの先輩ブロガーと出会い、気の合うブロガーの「グループ」に所属します。余談ですが、ほとんどのブロガーは、ブロガーとして独立した後も会社には属さない、いわば「個人事業主」です。なので、横のつながりがとても重要とのこと。 気の合う仲間ができ、安定したファン数を確立したブロガーは、次のフェーズへ移行します。

独立期

このフェーズでは、ブロガーの対応が2つに分かれます。

独自のドメインを取得し、ワードプレス等のサイトでブログを自分のブログを運営するタイプです。

もう一方のタイプは、PIXNETに残り続けるタイプです。

どちらのタイプもそれぞれのメリットがあり、また、どちらのブロガーが優れているとは一概には言い切れないのがポイントです。 筆者の感覚では、商品体験レビュー系のブロガー、特にデザインに凝るブロガー、アフィリエイトに強みを持つブロガーは独自ドメインを取得しますし、文章の内容など、まさにブログ文を強みとしているブロガーはPIXNETに残り続ける傾向にあると思います。

今まで記事のテーマなどはなんとなく決めていた程度のブロガーですが、ここに来て自身のジャンルを明確に決めます。ここから先のフェーズでは、強みのないブロガーは生き残れないためです。

ここを乗り越えれば、プロブロガーとしてブログを書くこと=人生 になります。また、もう一つ強みの明確化をするはっきりとした理由があります。それは、「SEOの強化」です。自身のブログの価値を上げるため、今のうちから記事のテーマや読者層を固定していく狙いがあります。

なお、相変わらず企業からのプロモーションの案件はポツポツありますが、仕事を辞めるかどうかは半々といったところでしょう。 ここで、今までコツコツやってきていたブロガーに転機が訪れます。

TV番組にコメンテーターとして呼ばれたり、書籍出版のオファーがあったりと、一躍飛躍のチャンスを迎えます。これらの他媒体への出演により、箔がついたブロガーは、いよいよ業界に君臨する「TOP級」ブロガーへと変化します。が、次のフェーズに行けるかどうかも半々といったところでしょう。

ほとんどの「ミドル級インフルエンサー」と呼ばれる層は、ほとんどこの階層です。

確立期

ここまで来れば、プロモーションの案件にも引っ張りだこですし、街を歩いているだけで指をさされたり、芸能人とさほど変わらない影響力を得ることができます。

弊社と繋がりのあるTOP級のインフルエンサーは、プロモーションの報酬だけで、月額80万円程度平均であるようです。

このほかにも、アフィリエイトだったり自身の商品の監修だったりと、得られるお金は大きいらしいです。プロモーションの依頼だけで、世界中を飛び回ることができます。

もし日本企業がプロモーションを依頼する場合、この確立期のブロガーとうまく当たれるかどうか?それが成功を分けるカギになります。

台湾ブロガーからのアドバイス!成功する要素3つ

最後に、台湾のプロブロガーに聞いた台湾インフルエンサーとして「成功するための3つの要素」をご紹介します。

それは、「毎日続ける根気」「自身のジャンルへの理解」そして、最も重要な要素は「チャンスに恵まれる運」だそうです。なんだか深いですね。 確かにインフルエンサーと行動を共にしていると面白そうなネタがあれば写真を撮影し、決まった時間にFacebook上の自身のファンへの共感を促すポストをしています。 常に、24時間インフルエンサーとして活動しなければならないのが、この職業の宿命といえるでしょう。