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訪日インバウンド施策で抑えるべきポイントから事例、具体施策まで解説します!【2023年最新版】

コロナ後の2023年4月現在、訪日外国人の数は急上昇しています。

その数は2,972,600人(2023/1-2月)と、コロナ前の2019/1-2月の5,293,661人の56.2%まで回復※しており、今後もさらなる増加が見込まれています。
そんな、今急上昇している訪日外国人を集客するためのインバウンド施策で抑えるべきポイントから事例、具体施策まで解説します。

訪日外客数(2023 年 2 月推計値) 日本政府観光局(JNTO)

インバウンド施策で抑えるべきポイント

インバウンド施策で抑えるべきポイントは、突き詰めるとこの2つです。

インバウンド施策で抑えるべきポイント①:ターゲットを明確にすること

まずは、インバウンド施策でどんな方を集客したいのか、ターゲットを明確にすることが必要です。
それはどの国の訪日外国人を集客したいのかといった、対象国についてもそうですし、ターゲットの興味関心は何に向いているのか / 情報収集習慣はどうなっているのか(日常的に見ているSNSやメディアなど) / 旅先の意思決定の基準になるのは何なのかといったように、具体的で生々しく捉えることができているほど、どんな施策を打つにせよ精度が上がります。
もちろん、最初からターゲットを明確に言語化できることは少ないため、複数の仮説をしっかりと持って戦略施策を立案することがポイントです。
複数の仮説を持ってインバウンド施策に取り組むことができれば、施策結果を踏まえ「次にどんな施策を打つべきなのか」を議論し、意思決定することができます。
一方で、ターゲット仮説が無いままインバウンド施策を実施してしまうと、施策結果が果たして良いのか悪いのかが分からず、次の施策の精度を上げることができないからです。

インバウンド施策で抑えるべきポイント②:訴求軸を明確にすること

ターゲットと同様に、訴求軸を明確にすることも重要です。
①のステップで複数のターゲット仮説もった上で、それぞれのターゲットに対して「自社の施設や商品(サービス)の、どんなところに対して魅力を感じていただけるのか」を言語化することが重要です。
訴求軸については、本当に施設や商品(サービス)ごとに様々なため一概には言えませんが、訴求軸精度を上げるためには、既に施設に来ている方や商品を買っていただいている方に対して話を聞いてみることが一番おすすめです。
なぜなら、実際にお金をお支払いいただいて利用/購入いただいている方は熱量が高く、今後積極的に集客をしていくべきターゲットであり、その方に刺さっている訴求軸は精度が高い可能性が高いです。

インバウンド施策について:どんな施策があるのか

ここでは、上記のポイント踏まえ具体的にはどんなインバウンド施策があるのかについて解説します。

インバウンド施策①:ターゲットを明確にするためのリサーチ

最初からターゲットが明確であれば良いのですが、中々最初から明確であることは少なく、仮説があったとしてもその精度が高いかどうか分からないことも多いかと思います。
そのため、ターゲットを明確にするためのリサーチを実施することは有効です。
既に施設に来ている方や商品を買っていただいている方に対して話を聞いてみることもリサーチですし、もしくはInstagramなどSNSで、自社の施設や商品について検索してみて、どんな投稿が多いのか、ウチの何に対して魅力を感じていただいているのかを掘り下げて考えてみると、ターゲット仮説の精度を上げることができます。
自社だけだと限界がある場合、外部の支援企業への依頼も検討することをおすすめします。
インバウンドリサーチとは?訪日外国人増加をビジネスチャンスに!
外国人リサーチの重要性!成功させるポイントや成功例から効果的な方法をチェック!

インバウンド施策②:テストマーケティング

ウチの魅力は何なのかを掘り下げた次のステップで、ターゲットに対してテストマーケティング実施することが有効です。
魅力を文章や画像、動画などクリエイティブに乗せてテストマーケティングを実施することで、キラーとなる魅力とターゲットの検証を行うことができます。
例えばリサーチのためのインタビューをした際に、魅力についてお話いただいた動画の一部を広告動画として活用したり、魅力が伝わる画像を作成し、Instagramや、ターゲットがよく利用しているSNSで広告を配信したり、ターゲットと相性の良いインフルエンサーを起用してみたりといった施策が考えられます。

その他インバウンド施策

もっとも重要なのはあくまで上記のように、ターゲットや訴求軸を明確にすることと、そのための施策なのですが、その他のインバウンド施策についても解説していきます。

  1. 訪日外国人向けの観光情報の充実
    外国人旅行者にとって、訪日前に観光情報を収集することは非常に重要です。日本の観光情報を多言語で提供するWebサイトの充実や、訪日前に必要な情報を提供するスマートフォンアプリの提供などを行うことで、外国人旅行者の興味を引くことができます。
  2. 訪日外国人向けのサービスの改善
    外国人旅行者には、現地での滞在中にさまざまな問題が生じることがあります。例えば、言葉の壁や文化の違いなどが挙げられます。こうした問題に対応するために、外国人向けのサービスを改善することが重要です。例えば、多言語対応の案内板や案内所、Wi-Fiの提供、外国人専用の列車やバスの運行などが挙げられます。
  3. 訪日外国人向けのイベントの開催
    日本には、多彩な文化や伝統があります。こうした日本の文化や伝統を体験できるイベントを外国人旅行者向けに開催することで、外国人旅行者の関心を引くことができます。例えば、花火大会、祭り、茶道や華道のワークショップなどが挙げられます

インバウンド施策の成功事例


次は、インバウンド施策の成功事例を2つご紹介します。
インバウンドで成功した企業は、どんな施策を打っていたのでしょうか。実際の具体例を見て、参考になるポイントを掴んでいただければと思います。

外国人向けビジネスの魅力とは?成功事例と取り組み方も解説します
弊社のインバウンド事例

満足度99%!飛騨古川のSATOYAMA EXPERIENCE


引用元: 「SATOYAMA EXPERIENCE」公式HP
まずは、株式会社「美ら地球(ちゅらぼし)」が岐阜県の飛騨古川で外国人向けツアーを提供する、「SATOYAMA EXPERIENCE」をご紹介します。
このサービスは2009年に開始され、今や年間3500人の利用者のうち80%以上が欧米豪を中心とした外国人です。さらに、世界最大の旅行口コミサイト・トリップアドバイザーで満足度99%を獲得しています。
同社のとったインバウンド戦略は、「何もない田舎の風景や日常を、あえて売りにする」というもの。
具体的な取り組みの1つとして、主にサイクリングツアーを催行するSATOYAMA EXPERIENCEを開始しました。飛騨古川の田舎感あふれる街並みや田んぼといった風景を、自転車でゆっくりと巡るのです。
欧米豪の文化や生活様式などは、日本と全く別ものです。だからこそ、私たちにとっては何でもない家屋や風景が新鮮に映り、非日常的な体験として満足してもらえます。
実際にサイクリングをした外国人客は、「ようやく出会えた、この風景!」と大喜びなのだそう。
有名な観光地だけでなく、現地の日常を知れる場所も、インバウンド客目線に立てば立派なリソースとなります。
またデータを見ても欧米豪からの訪日客は、日本の自然や伝統文化に興味を持つ人が多く、また身体を動かすアクティビティにもよく参加することが分かっています。(※)
SATOYAMA EXPERIENCEのサイクリングツアーは、欧米豪における需要を満たすコンテンツとして、都市部や景勝地に対する独自のポジションを築いているのです。
こちらの事例で伺えるのは、外国人客の目線に立つことで、はじめて認識できるリソースがあるという点です。日本人の考え方だけを持っていては、SATOYAMA EXPERIENCEのようなサービスは生み出せないでしょう。
戦略策定の際に割り振れるリソースはあなた次第で増減します。常にインバウンド客目線を意識して取り組んでいきましょう。
※:DBJ・JTBF/DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(2018年度版)
参照:東洋経済オンライン/外国人が熱狂する「田舎では普通の光景」7選

外国人客が40%!京都の祇園畑中


引用元:「祇園畑中」公式HP
京都の旅館「祇園畑中」がとったインバウンド戦略は、「宿泊しないお客様をターゲットに据え、彼らに旅館で京料理を満喫してもらう」というものです。
宿泊客以外も予約可能なイベント「京料理と舞子の夕べ」は、料金が19000円と高額にも関わらず、申し込む人の40%が外国人になる成功を収めました。
また、このイベントへ申し込む人は80%が畑中に宿泊しないお客様となっており、きちんとターゲットを取り込めていることが分かります。
外国人客は宿泊の際、食事なしのプランを選択する場合が多々あります。
旅館で出る懐石料理だけでなく、外の飲食店でラーメンや丼もの、カレーといった日本食を楽しんだり、居酒屋を体験したりと、自分の好きなように満喫したいと考えているからです。
祇園畑中はこの特徴に合わせた戦略と施策でインバウンド誘致に成功しました。外国人客目線での戦略策定が大切なことがこちらの例からも伺えますね。
参照:日本政府制作金庫/生活衛生だより

インバウンド施策はプロに任せよう

インバウンド戦略を軌道に乗らせるために、有効活用してほしいのが、外部の支援企業です。
弊社LIFE PEPPERは、インバウンドに関するマーケティング・プロモーションの支援を専門で行っており、1,000社の相談実績を有しています。
弊社の強みは、アジア・欧米各国出身のネイティブスタッフが在籍していることです。彼らはマーケティングにも精通しており、日本人の専門家とチームを組んで、御社と二人三脚で課題を解決します。
またリサーチから戦略策定まではもちろん、後に続く施策の準備や実行も含めたインバウンド事業のトータルサポートができるのも弊社の強みです。
加えて現地のインフルエンサーやフリーランスとも提携して事業を進めており、より現地のリアルに沿った戦略や施策を進められます。
これらの強みを活かし、一過性でない確かな成功を実現します。
インバウンド施策に課題をお持ちであれば、ぜひお気軽にご相談ください。
【訪日インバウンドコンサルティングのご相談はこちらから】
インバウンドコンサルティング業者を活用しよう!選ぶ時に抑えるべきポイントとは

まとめ

今回はインバウンド施策について、抑えるべきポイントから、具体的な施策、成功事例まで解説してきました。
まずは身近ですぐに着手できることを取り組みつつ、時機を逃さないように積極的にインバウンド支援会社の活用をおすすめします。
ぜひこの記事を参考に適切な戦略施策の策定を進め、インバウンド誘致に繋げてください。

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