東アジア市場で成長を遂げており、観光地としても世界から人気のタイですが、SNS市場はどのような変化があるのでしょうか。
タイ現地におけるインターネットやSNSの利用状況、人気媒体からSNS活用のシーンまでを、最新データと事例を交えながら紹介します。
タイのインターネット事情・利用状況
世界的にも年々ネットの普及率が高まり、インターネットやSNSを活用する年齢層もより幅広くなって来ました。
現在タイではどのように活用されているのでしょうか。
タイでは、平均約3時間をSNSに消費しています。
インターネット全体で見ると、1日に9時間もネットに接続する、インターネット大国です。
検索エンジンは日本と同じく、Googleが主に使用されています。
その他にPantip(パンティップ)という、電子掲示板サービスも人気があります。
現地で最も使用されているSNSランキング
タイ現地で最も活用されているソーシャルメディアとユーザー特性を見ていきます。
Facebook、YouTubeが94%と圧倒的に使用されています。次いで、LINEやMessengerなどのメーセージツール、InstagramやTwitterのSNS媒体という順になっています。(2020年8月時点)
日本との利用率比較(タイ:日本)
・Facebook:94%:30%
・Youtube:94%:71%
・LINE:85%:61%
・Instagram:65%:33%
・Twitter:55%:50%
・TIKTOK:36%:7%
日本と比較すると、全体的にタイが上回っており、オンライン利用率の高さが際立ちますね。
媒体によってユーザー特性も大きく異なりますので、どんな人がSNSを活用しているのかを見て行きます。
2020年3月のタイのFacebookユーザーは 5,226万人で 全人口の75.7%を占めています。わずかに女性ユーザーが多く、女性50.4%:男性49.6%となっています。
コア層は25歳から34歳で、最大のユーザーグループ(1,840万人)です。
男女の差が最も大きいのは25歳から34歳で、男性が40万人もの差をつけています。ユーザー層の広さも、ユーザー数も圧倒的に多いので、タイで広い層にリーチしたい場合はFacebookを活用するのがおすすめです。
投稿に対するリアクション
こちらは投稿に対するリアクション比率を表した表ですが、Twitterとの比較を見ると、Facebookがかなり高いエンゲージメントを保っています。
2020年3月のタイのInstagramユーザー数は12,797,000人で、全人口の18.4%を占めています。
ユーザー特性は女性が多く、女性63.4%:男性36.6%となっています。
コア層は18歳から24歳までの若年層で、約47万人です。
男女間の差が最も大きいのは25歳から34歳の人たちで、女性が約10万人もリードしています。
特性としては、日本のInstagramと同様、ファッションやコスメ、趣味や旅行など、写真に「映える」かを意識して活用しているユーザーが多いです。
新しいものをどんどん試して見るというタイプのユーザー傾向もあります。
タイでのSNS活用事例
実際にSNSを活用してプロモーションを行う企業もたくさんいます。
ここでは、タイから日本に引き込む訪日インバウンドと、日本からタイ現地での購買を促すアウトバウンドの事例をそれぞれご紹介します。
タイでFacebookを活用する企業の業界
タイで一番のシェアを誇っているFacebookにおいて、どのような企業が利用しているのかを見てみると、EC事業や小売、サービス業が上位を占めていることがわかりました。
美容系は、Instagramや他の媒体をつかったプロモーションもあり、商材にあった媒体の選定が大切になってきます。
長崎県佐世保市にあるテーマパーク「ハウステンボス」の事例です。
ハウステンボスでは、Facebookの他、YouTube、Twitter、Instagramの運用も併せて行いました。
Facebookページでは各種イベント情報や、キャンペーン情報、動画による新しいイベントの紹介、リゾートスパ「RIN」での新しいメニューの紹介を行っています。
YouTubeアカウントでは、テレビ向けに作成されたCMをコンテンツとして投稿したり、各種のイベント動画の共有を行っています。YouTubeならではの、動画を使い視覚的訴求を行っています。
動画コンテンツはFacebookページや他媒体でも活用する事ができますので、複数リソースをかけ合わせることで効果を高めています。
Twitterでは、Facebook同様に、各種イベントや場内の小ネタなどを紹介し、親しみやすい印象をアピールしています。
Instagramは、ハッシュタグ「#」を上手く活用し、潜在フォロワーに上手くアプローチを図っています。ハウステンボスの魅力が伝わる画像、季節感のある花や料理の写真など、「シズル感」を大切にした投稿内容になっています。
参考データ:https://gs.statcounter.com/social-media-stats/all/thailand
https://www.statista.com/statistics/490467/number-of-thailand-facebook-users/
https://www.socialbakers.com/resources/reports/thailand/2020/august
https://napoleoncat.com/stats/instagram-users-in-thailand/2020/03