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「爆買い中国人」こんな言葉が流行ったのは実はもう10年も前のことになります。日本にとって訪日インバウンド=中国人による爆買いをイメージする方々は多いのではないでしょうか。
昨年の10月に海外からの日本への入国規制が緩和され、韓国や台湾をはじめとした近隣国からの訪日ゲストは増加の一途をたどっています。一方で、「爆買い」を生み出した中国人の状況はどうでしょうか。日本政府観光局(JNTO)のデータによると2019年の1〜2月時と比較して、2023年1〜2月はまだ5%未に至っていない状態です。そんな中で4月5日に水際対策が緩和され、在中国日本国大使館5月8日には新型コロナウイルス感染症に関わる水際措置を終了するという情報もあり、いよいよ中国人観光客に向けたインバウンド対策が日本中でアクセルをかけ始める時ではないでしょうか。
中国人観光客のどこは今どこに?
日本国政府による水際対策により、中国本土からの直行便で入国については規制がかかっており、一定の条件をクリアしない限り日本へ入国することができません。ただそれ「中国本土」から「直行便」できた場合の話になります。今や中国人の方は世界中におり、中国本土の外に滞在している中国人が少しずつ日本にき始めています。
特にオーストラリア、シンガポール、マレーシアのこの3国から日本に入国しており、いずれの中国人観光客も大阪にきています。大阪の中でも、某アミューズメントパークを訪れており、訪れている層のほとんどが20代から30代の若者になります。
もちろん某アミューズメントパークが提供しているものを目的にしていきますが、本土の中国人も戻ってきていない今、彼らはどうやって大阪にいくことを決めたのでしょうか。
中国におけるSNS実際多くの中国人の若者が使用しているREDというアプリから紐解いてみましょう。
コロナ以前における中国のSNSといえば、当時チャット機能がメインだったWeChatとコロナ前には4億人のユーザーがいたWeibo(2023年2月時点で5億8000万人)のようなSNSが情報収集源として主流でした。当時は中国本土でスマホは普及していたものの、中国独自のインターネットの規制に伴い、国外で使用できるSNSが利用できなかったこともあり、SNS自体の発達はしていなかったため、各種アプリも基本的には一方的な情報発信によるものがほとんどでした。そういった背景もあり、基本的な中国人観光客の旅行ルートというのは代理店やインフルエンサーなどの情報発信力が強い方々によるものを参考にしていました。
では2023年現在においては先述したWeChatやWeiboは現在も使われており、特にWeChatにおいては国民の9割が使用しています。ショート動画での投稿や公式アカウントにおけるECサイトや決済機能など、生活に必要となるインフラが一つのアプリで完結できるような状態にあります。一方でコロナ前くらいから徐々に利用者が急拡大していったのは抖音(Douyin)や小紅書(RED)などのアプリです。これらのスマホユーザーのメイン層である若い女性を中心にユーザーを伸ばしています。ショート動画や自分たちの日常を投稿するだけでなく、LIVE配信を通してLIVEで紹介されている商品を購入するというようなこともすでに当たり前のように利用されています。
中国向けのインバウンド対策のハードルが高い要因はここにありますが、そのアプリの特徴を見ていくと中国人のユーザーがどういった情報を重視しているかが見えてきます!
では、その中でも中国版Instagramアプリと言われるRED(REDについてもっと知りたい方)においては「日本旅行」と検索した上位の投稿については大阪の某アミューズメントパークに関するものが多数表示されており、特に大阪旅行をした中国人観光客による投稿も増えています。このREDの投稿を深くみていくと、中国人観光客がなぜREDの投稿を参考にしているのかが見えてきます。
位置情報を表示する「小红书(RED)」
RED(REDの機能の詳細についてはリンクで飛ばす)でポイントとなるのが、各ユーザーの位置情報が表示される機能になります。この位置情報とはGPSのようにそのユーザーの居場所を伝えるわけではありませんが、中国国内であればそのユーザーが居住する省や市、中国国外であれば国名など広い範囲で表示されます。
上の画像のように、その方がどこにIPアドレスを置いているかがアカウントプロフィールを見ていればすぐにわかります。
一見すると自分の居場所がざっくりでもわかってしまうということは、特にプライバシーの意識が高い日本人からすると理解しがたい部分かもしれません。もちろん中国人のユーザーにとってもプライバシーの問題は非常に深刻なものではありますが、この情報が各プロフィールで開示されているのには理由があります。
それは情報の「信用」を確保するためです。
この「信用」を確保することがなぜ中国人にとって着目すべきポイントなのか、少し中国の旅マエマーケティングの歴史を振り返ってみましょう。
爆買いの時期からコロナ前まで中国人観光客の中で旅マエに情報を得る方法は、オフラインでは旅行代理店から、オンラインではSNSはWeibo、口コミ兼OTAサイトである马蜂窝(Mafengwo/マーファンウォー)や携程(Ctrip/シートリップ/シエチェン)になります。いずれの方法も今日においても中国人旅行者の情報源や旅先の選定に役に立っています。しかし、現在のように全ての人が自ら情報を発信し、影響力を持つという状況ではありませんでした。そもそも一定の影響力のあるインフルエンサーうあKOL(Key Opinion Leader)やメディア媒体を持つ企業から発信する情報が最も参考にできる情報でした。
そんな中で問題になったのが大きくオフラインとオンラインでそれぞれあります。
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今回はオンライン部分に重点を置いてご説明します。
中国においてWeiboの中で問題になっていたので、例えば日本から情報を発信しているKOLの方やインフルエンサーの中に、実際は中国本土にいるのに日本にいるふりをして情報を発信しているという事実が徐々に明らかになっていきました。これはインバウンドに限らずではありますが、旅行先や行き先を検討するにあたって、現地の肌感を持っている現地に滞在している方の情報が最も参考になります。しかし、中国国内の最大手SNSの中でそのような状態が生じていたが故に発信者の情報への信用度が落ちていきました。
ここまでの背景をお話したらもうお分かりかと思いますが、REDおいてプロフィールに情報発信元の位置情報(IPアドレス)を表示することによって、よりその情報の「信用」度をあげています。だからこそ、規制緩和後の中国人観光客となりうる方々が旅マエに情報を得る一つとして必ずREDが入ってくると思っていただいて良いでしょう。
前述した中国本土から多くの中国人観光客が来ていることがまさにその証拠です。本土からもちろん留学やビザの関係で、入国している方々もいますが、圧倒的に本土以外から来ていることは事実です。こういったポイントを現在の状況とすり合わせてみていくとインバウンド対策の切り口が見えるかと思います。
来る中国インバウンドに向けて
5月の水際対策の緩和に伴い、徐々に中国人観光客が増加していくのは間違いないでしょう。中国の方に旅マエ時点でどう魅力を訴求するのかはとても悩ましい問題かと思います。
LIFE PEPPERでは中国向けのインバウンドマーケティングについては、闇雲に中国全土をターゲティングすることはおすすめしておりません。ターゲットとするのは14億人いる中国人の中でも1割ほどの日本付き中国人の方々になります。むやみやたらに情報を発信していくよりも、向こうからリーチしてくれる方々にまずは知ってもらい、「ファン」になってもらうことが非常に重要だと考えます。
彼らが「ファン」になってもらえれば、自ずとファン予備軍の層に情報が届き、知る機会を創出します。最終的にはファンがファンを作り、ファン同士でコミュニケーションをとっていく状態になっていけば、無駄なプロモーション施策は不要になります。
LIFE PEPPERでは以下の主要SNSにおいては全てご提案が可能となっております。
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しかし、SNSから戦略を組むのではなく、どうしたら「ファン」になってくれるかを起点に戦略を一緒に作っていきます。
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まとめ
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