背景
日本国内ではかなり高い知名度を持つ榮太樓總本鋪さま。繊細な技術を用いてつくられる様々な飴は訪日外国人の間でも口コミが広がり始めていました。
そういった状況で店舗を訪れる外国人観光客の増加に対し、店頭での接客対応の負担が増加しているという課題があるとのご相談を頂きました。また国内でのブランディングは成功しているが、全く製品の魅力を知らない外国人にとっては一眼では魅力が伝わりづらい状況がありました。
「電子カタログ」という解決法
クライアント様は訪日外国人の接客対応に課題を感じており、店頭でスタッフが使用できる多言語電子カタログの導入を検討されていました。0から多言語の接客体制を構築するにはそれなりの費用がかかってしまいますが、すでに国内向けに店頭使用できるIpadや国内用の電子カタログが使用されいていました。
弊社では、このすでにあるリソースを最大限活用しつつ、カタログは来店する訪日外国人の客層に合わせて多言語ローカライズを行いました。国内に対して行なっているブランディングの雰囲気を失うことなく、電子カタログのデザインに落とし込み制作に当たらせて頂きました。
机上の空論にとどまらず、実践に耐えうる品質
シンプルな使い心地の電子カタログを作成させて頂いたため、店頭スタッフへの導入も問題なく行われました。店頭スタッフの外国人対応に関してもミステリーショッパーという形で、中国人観光客が来店したケースを想定してリサーチを実施しました。結果、カタログの導入も無事に成功したという結果に至りました。
今回の電子カタログ導入は、単に外国人観光客の接客が楽になっただけではありません。今まで対応コストが掛かっていた分がなくなったことで売り上げ増にもつながりました。もともとこだわった商品作りをしていたため、訪日外国人の中でじわじわと口コミが増加しているようです。
今回の施策成功のポイント
提案前にお互いの成功イメージをすり合わせ、かつ、店舗の現状をヒアリングさせていただくなかで感じた「複雑でコストの膨大なものを入れるフェーズじゃない」という点をそのまま採用頂いたところだと思います。いわゆる”インバウンド”の対応は未だ成功事例が少ないので、まずは小さく始め、PDCAをまわしながら成功への道を探る、という一見すると遠回りにも見える提案をした弊社の意見に理解を示していただき、感謝しております。 成功のポイントは、正しい現状の認識と、真の課題解決はどこか?を探ることにあると思います。