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世界80億人への挑戦者 vo2 スターフィールド 株式会社 橋本 宏基 さん

株式会社LIFE PEPPER の高橋が、海外マーケティング、訪日インバウンドのキーマンにインタビューを行い、海外へ挑戦する生き方を選んだ背景や、仕事へのこだわり、今後の展望を聞くことで、今後の日本に必要不可欠なグローバル化のヒントを掴むシリーズです。

第二弾のインタビューは、スターフィールド 株式会社の橋本さん。橋本さんは、アジア向け越境ECカートのシェア No.1のスターフィールド 社にて、営業責任者をされています。筆者の高橋とは5年を超えるお付き合いの橋本さんからお話を伺いました。

まずは橋本さん自身のご経歴について、教えてください

学在学中に三味線サークルにいたこともあり、三味線の演奏者との繋がりもあったので、三味線演奏者派遣を着想しました。

私は文学部の哲学科だったこともあり、自分が普通の会社で働くことが想像できなかったんですよね。悩んでいた際、当時起業ブームだったこともあり、就職せずに自分で仕事を作ってもいいんじゃないかなと思ったんです。なにか大きな目標があっての起業というより、経験もコネもお金もないなかでも、何とか一人で生きられるだろうかという実験的な感覚でした。

しかし三味線の演奏ニーズって、そんなにたくさんあるわけではないので、時間があったんです。空いている時間で豆腐屋のバイトもしたりしていました。豆腐屋は、リヤカーでラッパ吹いて販売していて、一丁売れたら100円みたいな、そんな世界でした。

その後、青山の国連大学前でやっている青空マルシェで、地元の友人が作っている香川のみかんを販売したことがきっかけで、様々な出会いに恵まれ、八百屋を始めました。

これらの一連のビジネスに限界を感じていた頃、たまたまご縁があって、デザイン会社に入社しました。当時27歳くらいだったと思うのですが、初めて会社に就職したんです。

就職して一番驚いたことは「毎月お給料がもらえること」でした。

給料日がある感覚が新鮮で、ものすごい安心感を覚えたことを記憶しています。今までは自分の販売の結果で給料が決まってましたから。

土曜の朝起きて、近所の少し高級なパン屋でパンを買って、音楽を聴きながらコーヒーを飲んで家で食べるみたいな、そんな何気ないことがすごく「幸せ」だと感じました。

このように、脈絡のない仕事経験をした20代だったのですが、今思えば 20 代は修行の期間だったのかなと。とりあえずなんでもやってみて自分を確立する期間で、自分の人生には必要な期間でした。もう一度やれと言われても嫌ですが。

現職のスターフィールド とはどこで出会ったんですか?

実はスターフィールド の星野は、当時いたデザイン会社のクライアントでして。

ある日一つのプロジェクトが終わった打ち上げで高田馬場の焼き鳥屋に行き、そこで星野が構想している「LaunchCart(ランチカート)」の話を聞きました。

星野から当時はまだ一般的じゃなかった「越境 EC」の話を初めて聞きました。自分が全く聞いたことのない業界の話で面白かったのと、星野から新しい市場を作ってやるぞという気概を感じて、かっこいいなと思ったのと、羨ましさを覚えました。こんな同年代がいるんだなと。

思えば自分は八百屋とか豆腐屋とか紙媒体のデザインとか、すでに確立された市場の中にいました。だからなんというか、星野の話は市場が無限に広がっているような感覚を覚えました。

そこから程なくして、LaunchCartを一緒にやりませんかと星野から誘ってもらって、スターフィールド へ転職することを決めました。

転職後、橋本さんの担っている役割は何ですか?

私は主に営業を担当しており、今はスターフィールド の営業責任者をやっています。

営業の他に今力を入れているのは会社の組織文化の醸成というか、より良い会社にするためのカルチャー作りです。

実は2年前、一時的に業績が落ち込んだ事があり、それと連動するかのように退職者が続出しました。そこをきっかけに、社長と副社長を中心に今後の会社のありかたを話し合い、会社にはビジネスモデルだけでなく、カルチャーモデルというものも必要だと思い至りました。現在私は、カルチャーモデルの責任者もしています。

スターフィールドのビジョンは「世界をもっと身近に」というのですが、私はこの言葉を気に入っています。会社の向かう方向性であると同時に、私自身のなりたい姿でもあります。 

昔、豆腐屋や八百屋の仕事をしているとき、いつか英語を使って海外の人と仕事をしたいと漠然と考えていました。海外出張とか格好いいなと。当時の自分からしたら夢みたいな感じで考えていました。八百屋をやっていて暇なときに、ぼんやり商店街を道行く人を眺めながら、「うーんこの光景をずっと眺めて生きていくのか」と感じたことを思い出します。それはそれでOKなのですが、もっと新しい可能性や新しい世界を見たいなとだんだんと感じるようになりました。

その後、ご縁とラッキーが重なり、いまはスターフィールドで海外に関連した仕事ができています。社内には中国、台湾、ミャンマーなど様々な国の人たちがいて、文字通り世界を身近に感じています。日本人のメンバーも海外のルーツを持っている人が多くて、毎日刺激をもらっています。

実は、「世界をもっと身近に」には2つの意味があるんです。

1つ目は越境  EC という「市場」を表す意味で、世界と商売してほしい、共に挑戦していきましょうという日本企業さんへのメッセージ。

2つ目はどこで働いてもいい、世界で活躍してほしいし、広い世界を見て欲しいという社員への想いです。

会社としては、社員が海外で暮らしながら働くことを推奨しています。

そうやって海外で暮らすことでビジネスとして得られることがあるだろうし、何よりも楽しい人生になるだろうと思います。

それに関して、将来的にこうなったら良いなという、私の妄想がありまして。

今後スターフィールドを辞めた人がいても、「いまシンガポールの大学院に行っているんですが、1日3時間だけなら会社手伝いますよ」とか「いまアフリカで会社やってるんですけど、アフリカEC一緒にやりません?」とかいって、ずっと何らかのかたちでグローバルに協力しあうような関係でありたいです。まぁちょっと理想的過ぎかもですが(笑)。

グローバルECという今後もずっとあり続ける業界を選んで、その草創期を一緒に過ごしている会社のメンバーとは、将来的に何らかのかたちでチームを組めたらいいなと思います。

そういうのができるようになると、もっと人生が面白くなるのではと思っています。

編集後記

橋本さんとは出会ってから5年以上が経ってますが、セミナーや交流会の幹事などの「新しいこと」を一緒にすることが多く、「海外マーケ業界の悪友」とも言える存在です。誰にでもフラットに接し自社の利益だけじゃなくお客様やパートナーのことを常に考える姿勢など、頭がさがる思いです。スターフィールド の代表である星野さんにも大変お世話になっており、今回橋本さんから会社のビジョンを伺い、星野さんのあり方やご発言ともリンクして、非常に有意義なインタビューになりました。

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