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2018年最新版!地方におけるインバウンドの現状と今後の行方

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2017年7月に発表された観光庁の訪日外国人消費動向調査を見てみると、2017年前半のインバウンド消費額が初めて2兆円を突破しました。また、2017年に入ってから7カ月連続で前年を上回る訪日外国人観光客数を記録しており、日本国内で「インバウンド誘致」は注目度の高いキーワードになっています。さらに2020年の東京オリンピックを控え、日を追うごとに訪日外国人は増えています。日本政府としても外国人観光客誘致に力を入れており、当初目標としていた2020年に訪日外国人2000万人はすでに達成し2017年末の時点で2800万人に到達しています。
また、過疎化・人口減少など日本の地方各地が頭を悩ませている各種の問題を下記決する一つの糸口としてインバウンド誘致は注目を集めています

訪日外国人の旅行先に起きている変化

訪日外国人観光客が年を追うごとに増加の一途をたどっている背景には何があるのでしょうか。以前は東京や大阪をはじめとした大都市を先進国の象徴として訪れるインバウンドが多く、また新幹線や地下鉄、バス、タクシーなどの交通手段も発達しており、手軽に見て回れるということで大都市が観光の中心地となっていました。また、京都など日本の伝統文化が色濃く残る都市も人気でした。では、近年はどのような観光地が訪日外国人観光客に人気があるか見ていきましょう。

インバウンド増加のカギはリピーター

なぜ訪日観光客は年々増加していっているのでしょうか。近年までは各種メディアなどで注目を集めた通り、中国人をはじめとするアジアからの観光客による爆買いを目的とする都市部中心の観光が大きな割合を占めていました。買い物目当てのインバウンドということは必要な商品を購入した後は再び来日する動機が弱くなります。しかし、最近の訪日外国人の消費動向を見てみると、買い物などを主目的とするモノ消費ももちろんですが、日本特有の文化を体験するコト消費に注目が集まってきています。コト消費を目的に訪日しているということは、1度の観光で日本文化をすべて味わい尽くすということは当然難しく、次の訪日の訪日にはべつの体験をしようということでインバウンドの再来日に強く影響を与えていることは想像に難くありません。

リピーター数と興味の変遷

観光庁発表の資料から、実際に日本に2回以上訪れたことがある外国人客のリピーター数を見ていくと、平成23年には約401万人だったリピーターが平成29年には約1,761万人を記録しています。リピート率が高い国別に見ていくと、約370万人の韓国、約310万人の台湾、約230万人の中国と続いており、近隣の国と地域からのリピーターが8割以上を占めています。

グラフ下記参考資料pdf 3ページ「図表2: 訪日リピーター数(全国籍・地域)全目的」
グラフ下記参考資料pdf 3ページ「図表3:訪日リピーターの国籍・地域別構成比(平成29年)観光・レジャー目的」

参考資料: http://www.mlit.go.jp/common/001230647.pdf

では、訪日外国人観光のリピーターはどのようなコトに興味を持って意欲的に日本を訪れているのでしょうか。訪日回数別に「日本滞在中の行動(今回したこと)」を見てみると、「ショッピング」や「テーマパーク」に行くことが訪日回数を重ねるのに連れて減少しているのに対し、「日本酒を飲むこと」や「温泉入浴」が訪日回数が増えるにつれて増加しています。これは訪日回数を重ねるにつれて日本の伝統や文化、風土などを体験したいというインバウンドの興味の変化を表しているのではないでしょうか。

 

グラフ2.下記参考資料pdf 6ページ「日本滞在中の行動(今回したこと)」

参考資料: http://www.mlit.go.jp/common/001230647.pdf

ゴールデンルートに次ぐ人気スポット

定番の訪日外国人観光客旅行ルートが「ゴールデンルート」と呼ばれています。ゴールデンルートとは、有名で人気のある観光地を巡ることを言います。旅行会社の企画商品も多く、有名な日本の観光地を効率的にめぐる旅行になるため、比較的低い旅費と短い日程で多くのスポットを見て回ることができるメリットがある反面、自分のペースでゆっくりと観光することが難しくなるデメリットがあります。このゴールデンルートを観光することで、日本の大都市、豊かな自然、そして伝統ある歴史を体感できる人気のあるルートです。そして近年、インバウンドはゴールデンルートに限らずそこから一歩進んだより深い日本を知ることができる自分の興味に沿った観光地を訪れることが多くなってきています。

ゴールデンルートに次ぐ人気のルート

訪日外国人観光客にとってゴールデンルートは訪日外国人にとって人気の観光ルートであることは変わりありません。しかし、日本政府は訪日外国人旅行者を増やし、さらにゴールデンルート以外の日本全国各地に積極的に訪れてもらえるよう、人気ルートの充実と共に新しいルートの開発を進めています。今注目が注がれているのが、中部・北陸地方を南北に縦断する「昇龍道(ドラゴンルート)」と呼ばれる観光コースです。伊勢神宮から能登半島へのルートの形が日本のを龍が上るようなイメージを想起させ、また能登半島の形が龍の頭に似ていることに由来します。ルート名の縁起の良さもあり、特にアジア人観光客に人気が高いようです。

ドラゴンルートの人気の秘密

昇龍道(ドラゴンルート)が人気になっている理由は縁起の良さだけではありません。ゴールデンルートから隣接しており、外国人観光客にとってゴールデンルートから移動しやすいというメリットがあります。ドラゴンルートに位置する観光名所を追ってみると、日本の歴史を感じられる名古屋城を有する名古屋市、さらに最近注目を集めている日本刀で有名な関市、海外観光客にも人気の下呂温泉、伝統工芸が旅行客の目を引く金沢市。そして旅の疲れを癒せる和倉温泉とインバウンドに人気スポットが多くあります。また、ゴールデンルートとの違いとして、長距離移動手段が限られていることもあり、寄り道を楽しむ観光客に人気が出ています。

インバウンド誘致に力を入れている地域・地方

訪日観光客から注目を浴びている、ゴールデンルートそして新たに注目浴び始めている昇龍道(ドラゴンルート)と新たな観光資源が開拓されています。それでは、それらの地域、そしてそれ以外の地域ではインバウンドに観光地として注目してもらうためにどのような取り組みをしているのでしょうか。多言語での旅行パンフレットの作成やホームページ、SNSでの情報発信などインバウンド誘致に力を入れている地域や地方の具体例などを見てみましょう。

インバウンド誘致に力を入れている地域の例

「平成28年7-9月の岡山県外国人旅行者宿泊者数(抽出調査)の概要」と題して岡山県が発表した資料によれば、平成28年度7月から9月における岡山県内の訪日外国人観光客宿泊者数を見ることができます。ランキングを見てみると台湾人からの訪日外国人観光客が13,465人で前年の同期に比べて212.2%の伸びを記録しています。次に中国人観光客が続いており、こちらも8,807人を数え、前年同期比126.9%もの方が訪れています。続けて訪日香港人、訪日韓国人と続いています。
訪日外国人全体として岡山県宿泊客数を見た場合、平成27年7月から9月で宿泊客数が31,568人であったのに対し、平成28年の同時期のインバウンド宿泊者数は44,420人となっており、対前年同期比で見た場合、140.7%もの大きな成長を遂げています。

具体的なインバウンド誘致対策

岡山県の訪日外国人観光客の向けの誘致の取り組みを見てみると、「おかやま観光コンベンション協会」が観光地や実際に訪れた際の観光コースのモデル、グルメ、宿泊施設情報などを日本語はもちろんのこと英語・中国語・韓国語などの多言語で配信しており、岡山県の持つ観光資材を多くの言語で海外に発信していることがわかります。また、2015年5月から、免税手続きカウンター・システムを岡山市の中心部にある表町商店街とロマンチック通り商店街で導入しています。合わせて、商店街のホームページは英語や中国語を含む4ヶ国語で作成しており訪日外国人の免税手続きの安心に一役買っています。こう言った取り組みもインバウンドから評価され、関西などからインバウンドが流入するのも合わせて、観光スポットである「後楽園」や「岡山城」が世界最大の観光口コミサイトTripAdvisorで多くの高評価を記録しています。

訪日外国人が日本に求めているコト

訪日外国人旅行客は一体どういったことを求めて日本に観光に来ているのでしょうか。去年までニュースなどで報じられていた中国人による爆買いやゴールデンルートなどの定番観光コースはもちろんのことですが、近年は買い物によるモノ消費から日本ならではの体験ができるコト消費にも増加傾向が見られます。では具体的にはインバウンドは何を目的に日本に旅行に来ているのか見ていきましょう。

インバウンドの新しい興味コト消費

以前は日本で商品を買うことを目的に多くの訪日外国人観光客が旅行に来ていました。インバウンドが日本にくる前に日本に期待していたと回答した項目は「日本食を食べること」が第1位に挙げられており、続いて「自然・景勝地観光」、そして「ショッピング」と続いています。この回答の傾向からも日本の食文化や日本独特の景色を見ることができる観光地への興味が大きいことがわかります。2017年に訪日外国人宿泊数で前年比19.7%増を達成した宮城県の例を見て見ると、体験型観光プログラム「SENDAI EXPERIENCE」が多くの欧米圏の訪日外国人の誘致に成果を見せています。このプログラムは「着物で松島海岸ぶらり街歩き」「ガイドと巡る塩釜名物ぶらり食べ歩き」「地元人とめぐる横丁めぐりとはしご酒」など14種類もの仙台ならではの体験を用意しており、訪日外国人に仙台の魅力を伝えることに大きな役割を果たしています。このプログラムはインバウンド向け観光案内所「仙台ツーリストインフォメーションデスク」で提供されており、利用者は1年間で約780名を数えています。日本文化体験ができることが訪日外国人に対し大きなアピールポイントになっています。

インバウンドの満足度ランキング

「SENDAI EXPERIENCE」や岡山県での訪日外国人観光客誘致に向けた数々の取り組みで実際のインバウンドは満足しているのでしょうか。「訪日旅行に期待していたこと」とその満足度について観光庁の資料によると、コト消費に挙げられる「日本食を食べること」は89.9%が満足しており、自然・景勝地観光についても89.3%、日本の原風景を楽しめる「自然体験ツアー・農漁村体験」も88.4%、「日本の歴史・伝統文化体験」も88.9%の訪日外国人観光客が満足したと回答しています。また、満足度90%を超えた3項目の内、「日本の日常生活体験」が90.4%を記録しており、日本という国の日常生活そのものがインバウンドにとって最も興味のあるコトに挙げられています。訪日外国人のスポットライトが有名観光地から日本の伝統が色濃く残る地方へ変わり始めているのがよくわかる結果です。

地方の改善ポイント

訪日外国人観光客がモノ消費からコト消費へ興味の対象が移り始め、実績を出してきている地方がある一方、まだ強いアピールが出来ていない地方があります。先のアンケートからも分かる通り、日本食や歴史伝統文化、そして日常生活の体験と日本という国そのものが観光資源として見られ、日々インバウンドが増えている現状がある一方で、折角の観光資源を生かしアピールしきれていない地方はこれからどういった改善が必要なのでしょうか。

インバウンド誘致対策

各地のインバウンド誘致に向けての取り組みを見て見ましょう。福岡市では景観に魅力を感じるインバウンドが志賀島周辺でサイクリングを楽しんでいることに着目し、訪日外国人観光客向けに志賀島の飲食店で使える割引クーポン券を2017年9月から配布しています。
宮城県石巻市では、インバウンドに無料SIMカードを配布し、インターネットを通してSNSやクチコミサイトなどで情報を発信してもらう「ISHINOMAKI TRAVEL SIM」 を2018年1月から実施しています。無料Wi-Fiスポット整備という今までの施策から一歩進んだ取り組みと言えるでしょう。特に訪日中に参考にしている観光情報がインターネット上の個人のクチコミサイトやSNSであると答えているインバウンドが多く、観光客自身がリアルタイムの発信者となれる無料SIMカード配布は訪日外国人誘致対策に大きな成果を上げるであろうことは想像に難くありません。

アピールポイントの再発見

割引クーポン券や無料SIMカード配布などは訪日外国人観光客に喜んでもらえる大きな取り組みであることは間違いありません。しかし、日本を象徴する東京や大阪などの大都市から地方へインバウンドの足を向けてもらうためには、「その土地ならでは」のアピールポイントを再発見することが必要となります。「日本の日常生活」そのものが興味の対象となっている現在、普段見慣れた生活習慣や風景がインバウンドにその地方への観光を決断させるかも知れません。インバウンドへのアンケートで「日本旅行をしたいと考えたきっかけは?」 という質問に対して52%の外国人が「日本の自然や風景に関心があるから」と回答しています。日本独特の自然風景が外国人へのアピールポイントになっているのは間違いありません。写真や動画を含むSNSなどで地方をアピールをすることで、訪日外国人の増加を達成することができるのではないでしょうか。

まとめ

訪日外国人観光客は増加の一途をたどり、政府目標をはるかに上回るインバウンドが日本に旅行に来ています。人口減や過疎化など深刻な問題に直面している地方にとって、日本人観光客より一人当たりの旅行消費額が圧倒的に高い訪日外国人観光客誘致は急務と言えるでしょう。取り組みを行いインバウンド増加につなげている地方の例も見てきました。2020年には東京オリンピックも控え、ますます訪日外国人観光客は増加することが見込まれます。インターネットを利用したSNSやクチコミサイト、個人ブログ、ホームページを多言語で作成するなどインバウンドに地域の魅力をアピールする方法は以前よりも手軽になっています。地方・地域の魅力を再発見し、発信して訪日外交人観光客にその地方ならではの楽しさを体験してもらうことが今後重要になってくるでしょう。


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