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世界80億人への挑戦者 vo4 ユアトレード株式会社 柳澤 裕人 さん

株式会社LIFE PEPPER の高橋が、海外マーケティング、訪日インバウンドのキーマンにインタビューを行い、海外へ挑戦する生き方を選んだ背景や、仕事へのこだわり、今後の展望を聞くことで日本のグローバル化のヒントを掴むシリーズです。

第四弾のインタビューは、ユアトレード株式会社の柳澤さん。柳澤さんは商社出身で、日本の未来に感じている課題感、目指している世界など、高橋と共通することも多く、まだ出会ってからほんの数ヶ月ですが興味が尽きない起業家です。

まずは柳澤さん自身のご経歴について、教えてください

ユアトレードという会社で代表取締役社長をやっています。ユアトレードという社名は貿易の民主化と言いますか、みんながトレードできる社会を作りたいという意味です。大資本がやってた貿易、通商を、誰もができる世の中になることを目指して会社を運営してます。

YourTrade – 世界中から取引先を見つける新しい商社

私たちが目指していることをもう少し具体的にお話しすると、私たちは台湾で返品のプラットフォームをやっております。

貿易をやっていると、光と陰が生まれてくるんですよね。順調に売れていくこと、お客様に喜ばれることが「光」だとすれば、売れない、もしくは返品された商品が廃棄されたり、本国に高い輸送費を払って炭素を排出しながら送り返される部分などが「陰」の部分。世界中で廃棄コストなどが問題になっており、それは地球に優しくない。その「陰」への対策のため、グローバルに再流通させるという仕組みが必要で、それをやりたいと思っています。https://note.com/yourtrade

なのでまずは台湾から始め、グローバルな再流通商社になる事を目指しています。

越境ECの「返品/廃棄品」リサイクル | 新しい商社YourTrade (peraichi.com)

ニッチなサービスに聞こえますが、発想のきっかけとなる経験があったのですか?

私は新卒で総合商社に入社し、そこで海外系の業務をやっていました。

最初のミッションは鉄鋼製品の北米への販売。北米がメイン市場で、いわゆる「船積み」をやっていました。

新卒2年目に、北米以外の全地域の担当になった。その当時の実績がなかったので、アジアの国へ、「新卒ドブ板営業」とも呼べる地道な営業をやりました。現地企業を足で周り、入札情報をゲットしたりとか。一般の方が想像する「ザ・トレードワーク」みたいなことをやっていました。

一番大変だったのは、信用状取引(Letter ofCredit、L/C)(※)でした。

(※)信用状取引 = 海を越えた企業同士が円滑に取引をする仕組み。銀行が信用状を発行し、輸入者の支払いを担保する仕組み

インドネシアの会社と信用状で取引をしましたが、信用状には決められた文言をその通りに記載しないといけないというルールがありました。

取り扱っている商品である「鉄鋼製品の重さ」も、きっちりと端数まで全て書かないといけないのですが、日本側では四捨五入で記載されていた。

たったそれだけのことで支払いができず、20億円くらいの損害が出そうになりました。現地で頭を悩ませてなんとか解決しましたが、このようなトラブルが起きるような仕事でした。

そんなある日、鉄鋼製品がとある国で返品されてしまったことがありました。鉄道用のレールは重いので、日本へ持って帰ることは現実的ではない。慌てて現地で買い手を探し、なんとか全部捌くことができましたが、この経験で国を跨ぐ場合には返品課題が大きくなる事を実感し、今のユアトレードが行っている事業のヒントになりました。

起業という道を選んだ理由を聞かせてください

キャリアとして起業を選んだというよりも、実現したい事があり、他ではそれができないため結果的に起業という形になったというのが正しいかと思います。

まずはじめに、貿易という面で商社機能に少し疑問を感じ始めたという面もあります。

サプライチェーンが揺れたときに商社は儲かっていて、その儲けは、消費者にも、社員にも、十分に還元されていないと感じていました。最近では純粋なトレード業務が減って投資会社化していく流れにあり、日本商品を海外で販売して外貨を持ってくるという役割がある中で、そこがあんまり機能していないのではないかという疑問がありました。つまり、今の商社機能は「今」流れているボリュームのある商品に最適化されていて、これをより将来への可能性や、「新規性のある商品に最適化された商社機能」みたいなものが必要なのではと思うようになりました。

そこで国と国の取引をシステム化し、外貨を得る、そういうチャレンジは課題もやりがいもあるのかなと思いました。これらの、「商社機能の再定義」と「グローバルのBtoBのプラットフォームを作り、日本へ外貨を持ってくること」の2つが、今勤めている商社でできるかを熟考し、外でやるという決断をしました。

私は昔から「リセットしたくなる癖」があると思います。高校二年生のときの話です。私が通っていた高校は中堅の進学校で、進学期になると、ほぼ全員が受験モードになります。

しかし私は、このまま周りと同じように進学していいのかなと思いました。そこで、一回そのレールから降りようと思って、アラスカに行きました。

アラスカではサッカーのチームに所属して州大会で優勝したりと色々と経験をしました。

もちろんうまくいったことばかりではなく、最初はコミュニケーションがうまくいかなかったり、周囲に溶け込むのに苦労しました。

けど、コミュニケーションや挑戦を続けていると、急に潮目が変わるというか、いきなりうまくいくことがある。

それと、日本て小さいんだなーという気づきがありました。世界には全然違う背景や思想の人たちがいて、どんな形でもある程度許容されて生きているんだなと。変わっていること、特化している人が素晴らしいという考え方が新鮮でした。

今思えばそのように今いる環境をあえて出てみることから得られる事が大きかった。その体験がキャリアを考えるうえでの原体験になっているのでは?と思っています。

返品に関して、面白い台湾人のインサイトなどありましたか?

お客さんが申告した「返品理由」と、実際の検品結果に差があることがやってみて気づいたことです。

台湾でとあるUVライトがものすごく売れたのですが、非常に返品が多かったんですよね。

多くの人はライトがつきっぱなしという返品理由だったのですが、返品後に商品をテストしてみると、ちゃんとつきます。不思議だなと思って色々分析をしてみると、「商品の音声案内」が日本語でした。これは台湾人にはわからないよね、ということがわかり、返品される理由に納得しました。

そういった、返品理由の差みたいなのは、今まで可視化されてこなかったのですが、このデータも価値があると感じています。

台湾ではどういうものが返品される傾向にあるというところはもちろん、ガイダンスを日本語じゃなくて中国語にしたほうがいいよねとか、商品を台湾人ユーザーに使ってもらって事前に確認したほうがいいよね、とか。そういう当たり前なんだけど見落としがち、手を抜きがちなところを可視化できるというのは大きいと考えています。

これからの事業展望を教えてください

将来的には、BtoBにも進出し、現地での故障をアフターサービスして再販売するとか、できる限り排気量を減らすとかの「アフターマーケット」で、” グローバルローカル” でできるプレイヤーになりたいと思っています。そういう意味だと、売った後の物を最適化していくことで、私が実現したかった「商社機能の再定義」と「グローバルのBtoBのプラットフォームを作り、日本へ外貨を持ってくること」の2つができると考えています。

ゆくゆくは、日本to海外だけではなく、海外to海外にも進出したいです。

現地で現地の事業者も顧客にしたり、日本to海外、海外to日本を押さえることで見えてくるマーケットはでかい。

先ほど私の原体験のところでもお話をしました事にも通じるのですが、やり続けていれば、潮目が変わる瞬間があると思いますので、挑戦を続けたいと思っています。

編集後記

柳澤さんとはまだお会いしてからほんの数ヶ月ですが、実現したい世界や前職のハードシングスなど、共感を覚えることも多く、応援したいなと心から思わされます。

弊社も少し畑は違えど弊社も” グローバルローカル” な支援を行なっているサービスなので、これからも柳澤さんとは一緒に成長していきたいです。ありがとうございました。

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