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「中国人観光客に来て欲しい!」
「中国人観光客への対応が大変だ…」
と悩んでいる日本店舗は多くあるでしょう。
経済産業省によると、平成29年度における訪日中国人は736万人で、アメリカ人の137万人より圧倒的に多い数に達していることが分かります。
1人あたりの旅行消費額を比較すると、いずれの年度でも中国がアメリカを上回っているので、非常に大きな市場です。
中国人観光客をキャッチするのが、これからの成功条件になるのではないでしょうか。
そこで、注目して欲しいのが「ウィーチャットペイ」です。
「ウィーチャットペイ」とは、中国で8億人もの人が利用しているSNSツール「ウィーチャット」に搭載されているQR決済サービスのことです。
ウィーチャットペイには幅広い決済機能が付いているので、多くの人が利用しています。
この記事では、日本店舗がウィーチャットペイを導入するメリットや登録方法などをお伝えしましょう。
ウィーチャットペイとは?
「ウィーチャットペイ」とは、中国で8億人が利用しているSNSツール「ウィーチャット」に搭載されているQR決済サービスのことです。
日本でいうところの「LINE Pay」をイメージすると良いかと思います。
ウィーチャットを運営するテンセント社は、世界時価総額が4,750億ドルにものぼり、Microsoftといったトップアメリカ企業に続くランキング8位の中国大手IT企業です。
日本ではあまり知名度がないかもしれませんが、世界に影響を与える大きな存在だといえます。
ちなみに、日本で主流のSNSツール「LINE」は2019年4月時点で8,000万人の利用者数なので、どれだけウィーチャットが多くの人に使われているか分かるでしょう。
中国には言論統制があるため、LINEに限らずTwitterやGoogle、Facebookといった中国以外で作られたSNSは利用できません。
そのため、中国では「ウィーチャットペイ」をはじめ中国独自のサービスがいくつか普及しているのです。
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ウィーチャットペイの仕組み
それでは、簡単にウィーチャットペイの仕組みをご紹介しましょう。
ユーザーは、ウィーチャットペイに紐付けされた銀行またはクレジットカードのウィーチャットペイ独自のデビットカードを使って、QRコードでお店にて支払いができます。
中国では、コンビニやデパート、宿泊施設、タクシー・交通機関のチケット、病院、屋台など、あらゆるシーンでの支払いにウィーチャットペイが利用できるので、中国人には欠かせない存在になっているのです。
ウィーチャットペイの決済・支払い方法
ウィーチャットペイ決済では、以下のような決済ができます。
- QRコード決済
- 個人間での送金
- オンライン決済
- 投資
- 公共料金の支払い
実際に、日本店舗でウィーチャットペイを利用してもらうイメージを持ちましょう。
- お店のバーコードを読み取ってもらう
- ユーザーに自身のバーコードを提示してもらう
- お店側のウィーチャットペイに直接お金を送ってもらう
ウィーチャットペイに対応したら、レジにて支払い用のQRコードを掲示すると良いでしょう。
このQRコードをアプリで読み取って支払ってもらいます。
他には、ユーザーのバーコードを提示して支払ってもらうパターンもあります。
中国にあるチェーン店ではこの方法をとっているケースも多くあるようです。
小さな屋台や個人商店などでは、お店側のウィーチャットペイに直接支払うこともあります。
QRコードを相手に読み取ってもらい、「お金をもらう」あるいは「チャージする」ことができるからです。
ウィーチャットペイの登録方法・利用の流れ
それでは、ウィーチャットペイの登録方法や利用の流れをご紹介しましょう。
日本でいうところの、「LINE」をイメージしながら、読んでいただくと良いかと思います。
ウィーチャットに登録する
まずは、「ウィーチャット」をダウンロードしてアカウントを取得する必要があります。
iPhoneはこちらから、Androidはこちらからダウンロードしましょう。グリーンのマークが目印です。
その後の操作方法は以下の通りです。
- ダウンロードした「ウィーチャット」を開いてどこかをタップする
- 「登録」ボタンを押す
- 電話番号を入力して、「登録」ボタンを押す
- プライバシーポリシーに同意する
- セキュリティー証明の「開始(开始)」ボタンを押す
- ジグソーパズルを完成させる
- 先ほど登録した電話番号あてにSMS(ショートメール)が届く
- SMSに書かれている4桁の数字を入力する
- 数字を読み上げて声紋を登録する
- プロフィール写真を登録する
- 名前を入力する
- ウィーチャットでSiriを使用するか答える
以上です。
声紋認証があるのが特徴的ですね。
少し面倒に思われるかもしれませんが、一度アカウントを取得すると問題なく使用できるはずなので、一つずつクリアしていきましょう。
ウィーチャットペイに登録する
ウィーチャットに登録したら、ウィーチャットペイの登録へと進みましょう。
- チャット画面の、右上にある「+」ボタンを押す
- メニューの中の「マネー」を選ぶ
- 「お金を受け取る」を選択する
ここから「実名認証」というページに切り替わります。認証方法としては以下の二つがあります。
- 添加銀行卡
- 中国大陸身分証
中国の銀行口座や身分証明書があれば、実名認証に使うと良いですが、ほとんどの日本人は持っていないでしょう。
その場合は、日本のクレジットカード情報を入力すると問題なく使用できます。
クレジットカードを入力するにあたって、注意点があるのでお伝えしましょう。
- 「添加銀行卡」を選択する
- 16桁のクレジットカード番号を入力する
- 氏名や住所、Eメールなど、基本情報を入力する
- 「使用許諾の承認」にチェックを入れる
- 「次へ」のボタンを押す
- 6桁のパスワードを設定する
- 再確認のため、もう一度パスワードを入力する
以上です。
ウィーチャットペイのアカウント設定ができると、QRコードが表示されます。
このQRコードは自分の受け取り口座の情報で、読み取ることで口座に送金することもできます。
なお、クレジットカード会社によっては、利用できないところもあるので、もし上手くできなければいくつか試してみることをおすすめします。
ウィーチャットペイで支払ってもらう・お金をもらう
日本店舗でお金を支払ってもらう・お金をもらう方法をお伝えしましょう。
まずは、お店のバーコードを読み取って支払ってもらう場合の手順は以下の通りです。
以下のいずれかの方法で「QRコードのスキャン」を選択します。
- アプリを長押しする
- クイックアクションから「QRコードのスキャン」を選ぶ
- チャット画面の右上の「+」をタップして「QRコードのスキャン」を選ぶ
- チャット画面のメニューから「発見」>「QRコードのスキャン」を選ぶ
いずれかの方法で、お店に掲示されているQRコードが読み取れるようになります。
すると、お店の決済ページが開くので、必要に応じて支払い金額を入力します。
さいごに、6桁の支払いパスワードを入力すると決済が完了するでしょう。
また、自分のバーコードを提示して支払う方法をお伝えします。
以下の方法で「マネー」を選択します。
- アプリを長押しする
- クイックアクションから「マネー」を選ぶ
- チャット画面の右上の「+」をタップして「マネー」を選ぶ
- チャット画面のメニューから「本人」>「ウォレット」>「マネー」を選ぶ
いずれかの方法をとると、初めて使用するときは「今すぐ有効にするか」尋ねられるので、有効にするようにタップしましょう。
6桁の支払いパスワードを入力します。
すると、バーコードが表示されるので、店員にリーダーで読み取ってもらいましょう。
バーコードが読み取りにくいときは、タップすると画面いっぱいに表示されるので試してみてください。
さいごに、「お金をもらう」あるいは「チャージする」方法をお伝えします。
- お金を受け取る側は「マネー」メニューから「お金を受け取る」を選ぶ
- 表示されたQRコードを、支払う側にスキャンしてもらう
- QRコードのスキャンをすると、支払う側の画面が金額を入力できるようになるので「送金」をタップする
なお、事前に「金額を設定」をタップすると、支払ってもらう金額を指定することができます。
そして、「領収書コードを保存」をタップすると、QRコードが画像として保存されるので、適宜利用しましょう。
ウィーチャットペイを使うならネット環境が必要
中国でウィーチャットペイを使いたい人もいると思いますが、ウィーチャットペイを使うには、ネット環境が必要です。レンタルWiFiがあれば便利ですね。
ちなみに、レンタルWiFiなら1日1,000円程度に抑えることができます。
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ウィーチャットペイ決済サービスを導入するメリット
日本にあるお店が、ウィーチャットペイ決済サービスを導入するメリットがあることを知っていますか。
巨大な中国人マーケットをキャッチするために必要なのです。
中国人観光客が多く利用している
多くの中国人観光客が、ウィーチャットペイを利用しています。
なぜなら、中国本土では「現金が使えず、キャッシュレス決済のみ対応している」という店舗もあるためです。
中国では店舗に小銭を置いていないことがあり、現金の支払いはOKであっても、お釣りは返せないと言われることもあって驚かされます。
小さな商店はセキュリティがさほど高くないため、強盗被害に遭うことを考えて現金を置かないことも少なくはないようですね。
また、現金に対して、偽造通貨の可能性を疑ったり、汚れた紙幣を触りたがらない、というマイナスイメージもあるようです。
すでに2016年の時点で、中国のスマホ決済額は600兆円を超えています。
2016年の日本のGDPは約536兆円なので、ウィーチャットペイは、広く普及しているツールだといえるでしょう。
そのため、中国人は当たり前のようにウィーチャットペイを日本でも使おうとすることがあります。
そのときに、対応できていないと断るのではなく、スムーズに対応できるほうがスマートだと思いませんか。
ウィーチャットペイのSNS機能で宣伝できる
ウィーチャットペイの拡散機能にも注目したいところ。
ウィーチャットペイには、LINE同様「タイムライン機能」があります。
友達登録をした人にしか公開されませんが、自分が行ったお店やイベントの写真投稿が可能となっています。
中国でも拡散を使った宣伝が普及しており、「We Chatビジネス」と呼ばれています。
友達が日本で利用したお店の口コミをウィーチャットペイで拡散すれば、「日本でこんなにいいお店があるんだ!」と刺激を受ける人もいるでしょう。
拡散による集客というメリットも見込めるのです。
言葉が通じなくても決済がスムーズにできる
観光庁によると、訪日外国人が旅行中に困ったことは「両替やクレジットカードを利用できる場所が少ない」という意見が多かったことが分かりました。
地方に行くほどその割合は増え、何らかの対応の必要性を感じさせられます。
その点、ウィーチャットペイであれば、導入しておけば、言葉が通じなくても決済がスムーズに行えます。
現金の取り扱いがないほうが、防犯対策やトラブル対策になるので、非常におすすめです。
少ないコストで導入できる
ウィーチャットペイは、導入コストが安く、気軽に導入できるのが魅力です。
店舗はクレジットカードのように専用端末の準備が不要で、QRコードを読み取れるタブレットがあれば問題ありません。
月会費がかからず、発生するのは決済時の手数料のみなので、中国人観光客をターゲットした小さな店舗にもおすすめできます。
ウィーチャットペイのキャンペーン効果で販売促進が期待できる
日本のスマホ決済サービス「PayPay(ペイペイ)」は、さまざまなキャンペーンを行って認知度が高まりました。
実は、ウィーチャットペイでも定期的に現金還元キャンペーンを開催しています。
中国のお正月、「春節」は大型連休になるので、この時期は現金還元や割引など実施しており、そのたびに盛り上がりを見せています。
ウィーチャットペイのキャンペーン時期は、日本でも中国人のウィーチャットペイ決済が促進されるため、キャンペーンの恩恵を受けられるかもしれません。
まとめ
ウィーチャットペイは、中国で8億人が利用しているSNSツール「ウィーチャット」に搭載されているQR決済サービスのことです。
毎年、700万人を超える中国人が日本に訪れているので、中国人が利用しているアプリに注目すると、ビジネスチャンスを掴めるのではないでしょうか。
導入コストは低くて慣れると、PayPay(ペイペイ)のように簡単に操作できるでしょう。
中国人観光客に「ウィーチャットペイ使えますか?」と声をかけられたときに対応できると親切ですね。
ウィーチャットペイ対応のお店として広まるかもしれません。
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