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韓国進出の現状と成功へのポイントとは?韓国特有のビジネス事情を解説します

企業のグローバル化が進む中、海外進出先としての有力候補が韓国です。韓国は日本と生活水準が近く、文化に共通点が多い他、地代を安く抑えられる制度などがあるため、ビジネスを展開しやすい国だと言えます。

実際、韓国にある外資企業15000社のうち、日本企業が3000社ほどを占めており、マーケットの魅力が伺えます。

一方で、日韓両国の外交問題や、IT産業に依存した韓国経済の不透明さといった不安材料があるのもまた事実。

今回は韓国進出の現状や把握しておくべきポイント、そして成功事例についてお伝えします。

またマーケティングや法務で心強い支援を提供する企業もご紹介しますので、海外進出サポート企業探しの参考にしてみてください。

韓国進出の現状

まずは、韓国ビジネスにまつわる現状を解説します。すでに現地で活動する企業の業績はもちろん、不安材料や先の見通しも含め、詳しく見ていきましょう。

在韓日本企業の業績は軒並み堅調

冒頭でお話したとおり、現在3000社もの日本企業が韓国の地でビジネスをしています。なおかつ、内84.9%が2018年度決算で営業黒字を見込むほど、韓国進出した企業の業績は堅調です。

また、向こう1~2年の事業規模が拡大すると答えた日本企業は42.5%、横ばいを保つと答えたのは53.7%となっており、先の見通しも良好だと言えます(※1)。

特にIT産業、ゲーム等のコンテンツ産業、医療機器等の精密機器、保険分野へ投資する日本企業が多く、これらは前年比10%以上も投資額が増えています。それに加え、日本以上に高齢化が進む韓国において、介護・福祉サービスの需要も高まっています。

その反面、韓国は半導体に依存した産業構造となっており、半導体の価格が低迷している昨今は、経済状況が少し不安定です。ただし同国は、こうした現状を打開すべく、新たな柱産業を育てようと力を入れているので、見方によってはチャンスと捉えられるでしょう。

※1:JETRO/2018年度 アジア・オセアニア進出日系企業実態調査

徴用工問題の行方が不安材料

徴用工問題をはじめとした日韓外交問題の行方は、今後の韓国ビジネスに少なからぬ影響を与えるはずです。

資産差し押さえが実行されれば、リスクの大きさから韓国撤退を決める企業も出て、取引のある企業は日韓問わず被害を受けると予想されます。

そこまでエスカレートしなくとも、特にBtoCでは企業に対する顧客のイメージが悪化し、ビジネス展開を妨げかねません。

このことを懸念するのは韓国企業側も同じで、中には既に不具合を抱え困っているケースも見られます(※1)。

今のところ解決する見通しは立っておらず、この問題は引き続きチェックし続けるしかありません。ただ先述のように、在韓の日本企業は多くが向こう1~2年の業績を良好と見積もっています。

外交とビジネスでは状況の乖離が大きいため、可能であれば現地情報にも当たっておきたいところですね。

※1:ライブドアニュース/「日本ネットユーザーの間で韓国商品不買世論」…尋常でない嫌韓

日本企業との協業を望む韓国企業も多い

外交上では日韓関係は問題が無きにしもあらずですが、ビジネスレベルだと両国の関係は密な状態が続いています。

たしかに不安材料はありますが、実際のところは先述のように在韓日本企業がほとんど黒字で、かつ先の見通しも良好というのは、これから韓国進出をしようと図る企業にとって心強い情報ではないでしょうか。

韓国と台湾を除いた国では、現地日本企業の黒字割合が70%代以下となっていることからも、韓国でのビジネス展開のしやすさがお分かりいただけると思います。

また、韓国の中小企業が日本企業と協業したいと望むことも多く、独立行政法人のジェトロ(日本貿易振興機構)や一般企業がマッチングの仲介をしています。

こちらとしても足りないリソースを補える上、現地の文化やマーケットを知る企業と組むメリットは非常に大きいです。条件が合えば協業も積極的に検討してみてください。

【TTPP】ジェトロ運営のBtoBビジネスマッチング支援サイト

韓国進出で押さえるべきポイント

ここでは韓国進出の際に整理しておくべき事柄を、「商習慣の違い」、「Web環境の違い」、「専門家やアドバイザーの確保」の3つに分けて解説します。韓国でビジネスをするなら、いずれも極めて重要なポイントです。

商習慣の違い:儒教文化に根差し、人間関係を重視

現地の商習慣に適応することは、韓国のみならず、海外進出を成功させる上での最重要ポイントです。日本と韓国は似た文化を持つ一方、国が違うだけあって、やはり文化や商習慣も異なる部分は多く見られます。

一部ではありますが、以下に韓国の商習慣をご紹介します。

まず韓国では儒教文化が根強く、年配者や目上の人を立てる意識が日本以上に強いです。目上の人から物を受け取る際は絶対に両手を出す、目上の人が食べ始めるまで箸に手を付けてはならない、といったように、上下関係のマナーは厳しく決められています。

相手の年齢によって態度や言葉遣いを変えなければならないため、初対面で年齢を聞かれることも珍しくありません。

また、ものごとの決断スピードが非常に速いです。トップダウンの韓国と、グループで決定する日本の違いが現れていますね。目上の人を優先する儒教文化の影響もあるでしょう。

加えて、韓国では紹介やコネを重視する傾向が日本より強いです。提案内容よりも人間関係が商談の成否を分ける場合も多いので、現地で交流を深めることは極めて重要なポイントになります。

失敗を避けて円滑にビジネスを進めるために、上のような商習慣にしっかりと適応しておきましょう。そのためには、バックボーンとなる文化や国民性、宗教性なども理解しなければなりません。

Web環境の違い:自国産サービスを使う意識が強い

現代の海外進出において、Webマーケティングは業種・業態を問わず必須です。しかし韓国のWeb環境は日本と全く違うので、取り組み方も別のノウハウが必要となります。

韓国の検索エンジンは、Googleではなく自国産のNAVERが75%以上の圧倒的なシェアを誇ります。両者は検索アルゴリズムも異なり、GoogleでのSEO対策は一切通じません。

SNSもFacebookとInstagramがシェア上位にランクインしている一方、韓国産のBANDやカカオストーリーも同程度に利用されています。SNSマーケティングをするのであれば、考慮しなければならない存在です。

こうした環境の背景に、韓国では自国産Webサービスを使う意識が強いという点が挙げられます。通販でもG-Marketや11番街といった国産サイトが上位を占め、世界最大手のAmazonが進出すらできていません。

日本と韓国のWeb環境は、日本とアメリカのそれとは比較にならないほど異なります。かなり専門的な分野になりますので、必要に応じてプロのアドバイスを受けるのが成功への近道です。

韓国で使われている検索エンジン3選+NAVERを徹底解説!
これさえ読めば韓国SEO対策の基本をマスター!本当にできない?NAVERのSEO対策

専門家やアドバイザーの確保

外部の専門家・アドバイザーを持つことも、韓国進出において極めて重要です。

現地の商習慣やマーケット情報、ニーズ、Web環境、法制といった情報を自社だけで全て集めるのは、あまり現実的ではありません。

専門家やアドバイザーに任せれば、スピーディーで高精度な情報提供が受けられるため、ビジネスが飛躍的に成功しやすくなる他、不測の事態への対応力も上がります。客観性の確保という点でも、第三者の助言を受けられる環境は必要です。

おすすめの会社を後ほどご紹介しますので、検討の際は参考にしてみてください。

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韓国進出の成功事例

次に解説するのは、韓国進出の成功事例です。どんな取り組みでビジネスを成功させたのか、参考にしていただければ思います。

上陸後1年で150万人が来店!Shake ShackバーガーのWeb特化マーケティング手法

Shake Shackバーガーは、日本でも東京や大阪へ出店しているニューヨーク発のハンバーガーチェーンです。韓国へも出店しており、ソウルの第1号店はオープン当初、連日5時間待ちとなっていました。

今でも勢いは健在で、同店では一日平均3500個のハンバーガーが売れているとのこと。現在7つある店舗を2025年までに25へ増やす計画もあるようで、同チェーンの好調ぶりが伺えます。

Shake Shackが韓国進出で成功した理由は、①ターゲットと時代に合わせた広告戦略、②高級路線のイメージ戦略の2つです。

ターゲットと時代に合わせた広告戦略

ハンバーガーショップのメインターゲットは10~30代で、彼らは日本の同世代と同じくTVを観ず、ネット動画を主に視聴しています。

Shake Shackはこの現状に沿った広告展開、つまりTVCMをせずに、NAVERやSNS、その他動画サイトへのネット広告に特化したプロモーションを行ったのです。効果が薄いと見られる施策はバッサリと切り、ターゲットが多く触れる媒体に特化したわけですね。

ネット動画を中心にメインターゲットへの露出機会を増やしたことで、訴求効果は大きくなりました。マーケティングではターゲットを絞ることが非常に重要ですので、同店をとりまく環境を考えれば理にかなった施策です。

高級路線を定着させるイメージ戦略

同店は、ハンバーガーにしては比較的高い価格で販売し、競合とは一風変わった高級路線のイメージを定着させました。

もちろん、商品は相応の質であることが前提です。Shake Shackは素材にこだわっており、使用する牛肉は全て抗生物質・成長ホルモン不使用の米国産ビーフで、フライドポテト用の油もトランス脂肪酸ゼロとなっています。

こうしたファストフードの概念を覆す健康志向と質の高さから、韓国でも高級路線が受け入れられ大ヒットにつながったのです。

韓国は自国発のロッテリアやMOM’S TOUCHをはじめ、マクドナルド、モスバーガー、バーガーキングといった外資も参入して凌ぎを削るハンバーガー激戦国。新規参入のハードルが非常に高いことが想像できると思います。

しかし、適切な広告・プロモーション戦略とイメージの波及効果によって、競争の激しいジャンルでも独自のポジションを築いてビジネス成長が可能なことが分かる事例ではないでしょうか。

参照:workshift/韓国進出の成功率を上げる! ~知っておくべき基礎知識・成功例~

韓国進出におすすめの業者

ここでは、韓国進出に関するアドバイスやコンサルティングを行う企業をご紹介します。

第三者の専門家による助言は大切ですので、業者選びの参考にしていただければと思います。

LIFE PEPPER:マーケティング面で韓国進出をサポート

当ブログを運営するLIFE PEPPERは、海外でのマーケティングやインバウンド対策支援を提供している会社です。

韓国進出についてはHPやECサイト構築はもちろん、NAVERのSEOや広告運用、各種リサーチ、SNS運用、インフルエンサー起用といったマーケティング施策全般をサポートします。

弊社の強みは企画立案からシステム構築、そして運用後のサポートまで、マーケティングに関わる支援を一貫して行える点です。

また、韓国ビジネスに精通したネイティブスタッフが在籍している他、現地の企業やフリーランサーとも提携しています。「韓国人に響くマーケティング」を行うには不可欠な人材です。

韓国進出を考えている方は、ぜひLIFE PEPPERへご相談ください。お問い合わせは無料ですので、まずはお気軽にご連絡をいただければと思います。

LIFE PEPPERの事例はこちらから
韓国NAVERリスティング広告の無料相談はこちらから

GVA法律事務所:法務面で韓国進出をサポート

GVA法律事務所は、韓国進出を法務面でサポートする会社です。

韓国の法制・税制はもちろん、文化や法習慣に精通した弁護士資格保有のネイティブスタッフを抱え、さらに現地弁護士と連携する体制も整えています。

また、経営の知識も豊富な点が特徴です。これにより、企業の活動規模に合った法務サポートを行える上、中長期的な経営戦略に則った法務体制の整備が可能になっています。

海外進出する際、現地の法律や税制を理解しておくのは当然ですが、難解な条文を読んで正しく解釈するのは専門家でないと不可能でしょう。こういった分野は、専門家の助言を得ることが経営において必須です。

法務面で課題のある方は、ぜひ相談してみてください。

GVA法律事務所 公式サイト

まとめ

これまで韓国進出について、現状と把握すべきポイント、そして成功事例とおすすめ業者を解説しました。

韓国は、進出した日本企業のうち85%が黒字となっている、非常に魅力的なマーケットです。ぜひ成功を掴み、業績アップを実現させてください。

LIFE PEPPER では、海外マーケティングに役立つ基礎知識やノウハウをまとめ、50種類以上のお役立ち資料を公開しています。

ご興味のある方は、以下リンクからダウンロードしてご活用ください。

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