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韓国市場の広告集客のコツ NAVERを攻略するには!?

韓国において広告出稿し集客を行いたいというニーズは、越境ECやインバウンドの分野でも近年大きくなってきています。

韓国でのスマートフォンの人口普及率は75%と世界でも有数の普及率を誇り、LTE普及率も50%超と世界最高水準を保っています。

アジア太平洋地域では、2014年に韓国でのモバイルインターネット利用率が70.5%(1位)に到達するという調査結果も出されました*1。

そんな韓国の検索市場で、PC、モバイル両デバイスにおいて、70%以上の市場シェアを堅持しているのがNAVERです。NAVERの会員数は3700万人を超え、PVも月間269億PVになっており、これは同時期(2014年6月)のYahoo!JAPANに匹敵するPV数になっています。

したがって、広告においても、必然的にNAVERへの出稿が最も重要な施策になります。今回はNAVERの広告を中心に解説をさせていただきます。

*1 ※米市場調査会社EMARKETER 2014.7.31発表

韓国の広告①NAVER 検索連動広告“クリックチョイス”

NAVERの主要な広告は、クリックチョイスと呼ばれる、検索連動のリスティング型の広告です。

こちらは、韓国のオンライン広告の市場規模を示した図となりますが、リスティング広告はディスプレイ広告(バナー広告)の2倍以上の市場規模となっており、リスティング広告が主要な広告手段となっていることがわかります。

NAVER

韓国NAVERリスティング広告始めるなら!超。わかりやすくNAVER ADを解説
韓国NAVERリスティング広告運用 サービス内容

NAVER 検索結果の表示方法

NAVERの検索は、Yahoo!JAPANなどの検索結果とは大きく異なっており、NAVERが他社に先駆けて導入した統合検索が韓国の検索ポータルサイトのスタンダード仕様になっています。

統合検索は、検索キーワードに対して様々な検索結果項目(※1)を同一面に統合的に表示しています。

また、検索キーワードの性質により、ユーザーの利便性を加味したランキングになるため、項目の順番が随時入れ替わるなど、ユーザーに対してより最適な結果が表示されるようになっています。

※1:NAVER側の編集情報、ニュース、ブログ、カフェ、知識iN、WEBサイト、動画、画像、地図、百科辞書、ディレクトリーなど

NAVER クリックチョイス概要

NAVERクリックチョイスの概要は次のようになっています。緑の線で囲んだ領域がクリックチョイスによって表示される広告であり、サイトのタイトル、URL,説明文が表示されます。

アカウント開設時に、法人の場合は、アカウント開設依頼書と法人登記簿の写し、政府系機関や自治体は、アカウント開設依頼書のご提出が必要になります。なお、個人での出稿の際は身分証明書のご提出が必要となります。

NAVER クリックチョイスのプラン比較

クリックチョイスの領域プランは、おまかせコースとセルフコースがあります。以下の図で料金を始めとした詳細情報が比較されています。

韓国語がわかる担当者がいない場合は、おまかせコースで依頼するほうが運用しやすいのでおすすめです。

日本語が堪能な韓国人ネイティブ運用スタッフが、キーワードの選定から広告文の作成、NAVER管理画面(韓国語)での入札管理までを代行してくれます。

また、日本語で参照できるレポート画面もあり、数値分析も可能です。

NAVER クリックチョイス プラン詳細

韓国の広告②NAVERカフェマーケティング

NAVER

韓国ではユーザーは、商品購入にあたってブログに次いでNAVER Cafe(カフェ)というサービスを参考にしています。

NAVER Cafeは、時間や場所、趣味など幅広い分野で情報交換できる掲示板型サービスであり、2017年1月時点で約1,000万ものカフェが運営中です。

カフェはブログの次に閲覧されており、検索を行ったユーザーの13%がカフェカテゴリーを閲覧しているというデータが韓国NAVERから発表されています。カフェはテーマごとにユーザーの属性が異なっており、活発に投稿がされているカフェであれば、ターゲットを絞ったマーケティングが可能なのが最大のメリットです。

カフェ利用は無料で、参加や開設、投稿にはNAVERへの会員登録が必要です。短いテキストの他に画像や動画、位置情報などが投稿できます。

韓国カフェマーケティング サービス内容

日本企業にとってお勧めのカフェ

「ドンユモ」と「ネイルドン」は、それぞれ日本の商品やサービスと非常に相性のいいカフェとなっています。

ドンユモ

ドンユモ

「ドンユモ」は韓国から日本への留学生のコミュニティです。

会員のほとんどが留学生かワーキングホリデーの人たちで、特に東京に関する情報が一番豊富カフェになっています。

ネイルドン

ネイルドン

「ネイルドン」は日本への旅行者や日本に興味を持っている人達のコミュニティです。日本に関するカフェの中では最大の100万人以上の登録者を持ち、日本全国の情報を発信しています。

カフェの集客における活用方法

カフェは、バナー広告の出稿と、口コミ収集での利用が可能です。

バナー広告による出稿

日本においては、バナー広告は同じページでも表示されるバナー広告が変わりますが、カフェでは、広告を掲載する「期間」と「場所」を設定して掲載します。

設定した期間中は何度そのページに行っても同じ場所にその広告が表示されるようになります。そのため、その間にサイトに訪れた人全員に広告を届けることができ、かなりのリーチ、インプレッション、クリック数が見込めます。

ページの最上部に掲載する一番大きいサイズの広告でも月40万円程度です。

ドンユモの訪問者数は月に約150万人、ネイルドンではなんと約510万人にもなり、その全員にアプローチすることができるのがカフェにおけるバナー広告の嬉しいポイントです。

カフェでの口コミ収集

また、カフェの口コミ収集は、商品やサービスに対する消費者の信頼を得るための施策になります。

韓国人は購買の意思決定の際に第三者からの評価を重要視する傾向にあります。

そのため商品のことを認知したら、購買する前にその商品の評判についてカフェに投稿された口コミを投稿します。

その時に、カフェ内に良い「口コミ」が蓄積されていると消費者の購買意欲は促進されます。

まだ認知度が低いサービスや商品で、口コミが集まりにくい場合、カフェのユーザーに呼びかけ商品を提供する代わりに口コミを投稿してもうプロモーションを検討するのも得策です。

口コミの影響でより効果的な訴求に繋がるでしょう。

カフェへの広告出稿で気を付けないといけない点

様々な情報を共有するブログと違い、カフェは特定のテーマに関する情報を共有する場であるため、ブランドによって効果的な広告出稿先を選択することが可能です。

また、共通の興味を持ったメンバーなのでターゲットユーザーが多く、消費者の信頼度が高いのもメリットです。

ブランドイメージに合うカフェを選び、上手く活用すれば低コストで効率よく広告効果が期待できます。

しかし、カフェを活用してマーケティングを行う際、カフェ選びなどいくつか気を付けなければならない点があります。

企業や製品のイメージに合うカフェを選択する

カフェは特定のテーマで運営されるため、自分が販売する商品やサービスの特長と合致し、かつユーザーがアクティブに投稿しているカフェを選ぶのがポイントです。

広告ばかりが目立つカフェはきちんと管理されていない場合が多いので、避けた方が良いでしょう。

コンテンツ投稿は積極的に!

ターゲットに一致するカフェに加入したら積極的に投稿しましょう。

一部のカフェでは一定のランクに達するまで書き込みが制限される場合があります。ランクとは、一番下の「種」から最高ランクの「木」までランク分けされており、毎月の実績に基づいて格付けされます。

「カフェメンバー」は、潜在的な顧客であり必要な情報を求めて加入したはずなので、良質のコンテンツを継続的に掲載することで効果が得られます。ただし最初から自社サイトへの誘導や宣伝などマーケティング的な内容ばかりを書くと、広告と見なされ強制退会される恐れがあるのでご注意ください。

コメント等には必ず返信

カフェ内で自分が活動する分野や宣伝する製品、企業などに関する質問や投稿があったら、返信をするように心がけてください。

そのような機会に情報やノウハウを伝えつつ、紹介したい製品や企業を宣伝することもできます。追加質問にもリアルタイムで返信すると潜在顧客とコミュニケーションを簡単にとることが可能です。

韓国の広告③インフルエンサーマーケティング

韓国においても、インフルエンサーの影響が非常に大きくなっています。調査によれば84%がインフルエンサーのコンテンツを通じて1次情報を得ており、さらにそのうちの76%が、紹介した商品を実際に購入した経験があると答えています。*1

また、同データによると、ジャンルごとにどのサービスのインフルエンサーから情報を得るかというところも、変わっているようです。例えば育児または旅行分野の場合には、ブログをフォローする比率がそれぞれ47%と48%で、全てのチャンネルの内半分を占めています。

また、NAVERのアルゴリズム上、検索された時にWebサイトやNAVERカフェなどを差し置いてブログの記事が広告の次に来ることが非常に多いです。どんなに人気のあるブロガーが書いた記事でも長くても1週間もすれば検索の2ページ目以降になってしまうので、継続して記事をブロガーに依頼することが重要です。

インフルエンサーマーティングは、認知の獲得や、実際の購入のコンバージョンを得る上でも非常に有効な手法となっています。

それでは、各チャネルでインフルエンサーを活用したプロモーションの事例を紹介します。
*1 Content Matters 2018 by hahmshout

韓国NAVERインフルエンサーを起用した検索上位独占プロモーション

ブログプロモーション

NAVERでは、検索時にブログが最も上位に表示されるため、影響力のあるインフルエンサーに商品に関するブログを書いてもらうことは有効なプロモーションとなっています。

例えば、こちらの方は韓国でトップクラスのインフルエンサーのブロガーであるヨチさんです。

ブログのPVは月間40万PVほどを獲得しており、日常生活のことや、国内・海外の旅行体験記がメインのコンテンツとなっています。充実した内容と写真の美しさが評価され、韓国で人気のブロガーになりました。

月間40万PVのプロブロガーを独占取材!韓国NAVERで効果の出るブログプロモーションの秘訣

ブログプロモーションのポイント

韓国トップインフルエンサーのヨチさんから、効果的なブログプロモーションのポイントを見ていきましょう。

事前に情報を徹底的に調べる

ヨチさんのブログの特徴は、旅行記事の依頼の場合、必ず事前に徹底的に調べて記事にしている点です。

お店までのアクセス方法・営業時間・オススメの食べ物など、既に行ったことがあるレベルまで調べてあるので、より読者目線で正確な情報を記事が書かれています。

記事に豊富な写真を掲載

またヨチさんのブログは、写真の数が非常に多いのも特徴です。

NAVERブログでは、検索時に一覧で表示されるん際に、文中の写真の数が一覧画面にも表示され、写真数が多いもの方がクリックされやすいという特徴があるため、質の高い写真が多数含まれているブログは人気が高いです。

的確なキーワード選定

また、韓国国内でヒットしている キーワードや重要とされる キーワードと、日本でのキーワードは異なることがあります。したがって、日本企業側の希望のキーワードではここがマッチせずに集客につながらない場合があります。ブロガーは、韓国のキーワードを熟知しているため、ブロガーの知見を活かせるように依頼していきましょう。

キーワードの指定が多すぎると文章が不自然になるため、読者目線の記事が作成できない可能性が高くなってしまいます。例えば、東京で乗ったレンタカーの体験談なのに、福岡や大阪のレンタカーの キーワードを入れてほしいと頼んだりすると記事としては成立しなくなってえしまいます。ブロガー自身の体験談に沿って書くのが読者にも有益です。

韓国の広告④SNS広告

韓国では、SNSも活発に利用されており、以下は韓国におけるユーザーの利用時間が多いサービスのランキングとなります。

1位:Facebook (13.9億分)
2位:Band(4.1億分)
3位:Naver Cafe(3.1億分)
4位:Kakao Story(2.4億分)
5位:Daum Cafe(2.3億分)
6位:Instagram(1.7億分)

これらはすべてSNSサービスであり、こうした韓国のSNSの利用状況から、Facebook、Instagramなどをプロモーションに活用することが多くの韓国人にアプローチする効果的な手法と言えます。

一方でKakao Storyは日本企業の広告出稿が現在停止中となっているため、プロモーション手法としては有効ではありません。また、Bandは一つのコミュニティを立ち上げて集客して運用するというイメージに近いため、言語スタッフなしでの運用は難しく、他のSNSに比べると運用のハードルは高いです。

したがって、利用者の多く、かつ言語などの問題が少ないFacebookやInstagramにおける告出稿が小さい広告予算や運営体制でも実行できるSNSマーケティングであるといえます。韓国向けにSNSを活用してプロモーションをお考えの場合は、FacebookやInstagramから始めてみるのがよいでしょう。

韓国の広告で成功させるために必要なこと

韓国のプロモーションにおいっては、「ニーズ→認知→指名検索→コンバージョン」の流れをより丁寧に作ることが重要になってきます。

プロモーションの前提として、韓国人は日本の商品名や企業名のことはそこまで詳しく知りません。
なのでニーズを持った消費者に自社商品を「認知」してもらう必要があります。認知してもらうために最も有効なのがインフルエンサーによるNAVERブログを書いてもらうプロモーションになります。

認知のためのプロモーション

消費者は入り口として、NAVERで検索すると該当するブロガーの記事を見つけ、そこで商品やサービスへの認知が起こります。認知が起こると次にユーザーはその商品やサービス名での検索を行うようになります。

例えば大阪駅の近くにある「難波ホテル」というホテルをプロモーションするとしましょう。まず最初に大阪観光を考えてる韓国人は「大阪 ホテル」と検索しますね。そこで難波ホテルについてのブログ記事が検索上位にあり、読んでもらうことができればターゲットに難波ホテルを認知させ、さらにいい印象を与えることができます。

指名検索からの購入

こうして顧客の認知を獲得と好感度を上昇させて次の段階である「指名検索」、つまり企業名や商品名の直接検索に繋げることができます。

そして、消費者は最後の購入の決め手とするための口コミを検索します。この際に、上述したNAVERカフェに優良な口コミが豊富にある場合、その商品への購入意欲が高まり購入に至る確率がとても高くなります。

したがって、韓国においては、広告の施策をそれぞれの手法バラバラで行うのではなく、商品やサービスの韓国市場における現状を正確に把握し、状況の即したプロモーションをトータルに設計する必要があるのです。

まとめ

韓国は、日本と異なる商品の検索や、購入の習慣があるため、韓国の市場にあった広告を出稿していかなければ、集客につながるプロモーションにはなりません。

リスティング、NAVERカフェ、ブロガープロモーションなどを組み合わせた最適なプロモーションの検討をする必要があり、これらすべての分野に対してノウハウと実績をもった運営パートナーに依頼することも一つの方法であるといえるでしょう。

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