目次
人口減少のような社会的背景からも分かるように、今後日本の市場は年々縮小していくと言われています。
そこで販路拡大や新規顧客の獲得に向けて、海外進出を検討する企業が多くなっています。
しかし将来的に海外進出に挑戦したいと考えていても、日本市場とどのような違いがあるのか、海外でビジネスを成功させるにはどんなプロセスが必要なのか等、様々な疑問があると思います。
そこで今回の記事では、海外向けマーケティングの手法や成功ポイントについてご紹介しながら、注意すべき点など海外進出を検討している方向けに分かりやすく解説します。
海外向けのマーケティングとは?
海外マーケティングとは、海外に住んでいる人に向けて、自社のサービスや製品を幅広く認知してもらい、購入へ繋げるための企業活動です。最終的には、自動的に売れていく仕組みづくりを目指します。
海外では、日本よりもWEB環境が整っている国が多く、多くの人にとってインターネットから情報を得ることは当たり前となっています。
海外向けのマーケティングを考える時に、インターネットの活用は欠かせないのもとなります。
海外向けマーケティングの重要性は高まっている
スマートフォンの普及により以前にも増してSNSやECサイトが身近な存在となりつつあります。ECサイトをめぐる販売側のシェア争いは今後、より熾烈なものとなっていくでしょう。
数多くの商品やサービスの中から、自社を見つけてもらうにはWEBマーケティングによる施策は欠かせません。WEBサイトへ訪問してくれたユーザーの行動分析を元に、販売への動線をつくるWEBマーケティングは、マーケティングの要となるでしょう。
海外でのマーケティングを考える場合は、まずWEBマーケティングにて海外のトレンドを調べるほうが良いでしょう。
具体的な海外マーケティングの事例や、弊社のサービスがどのようにお役立てできるかについては、こちらの資料をご覧ください。
海外向けマーケティングの2つの手法
続いて、海外向けのマーケティングで活用できる手法について二つご紹介します。
BtoCマーケティング
まず一つ目に、BtoCマーケティングです。
BtoCマーケティングは、一般消費者である個人をターゲットとします。
自社が定めた一律の価格で、来店・通販・小売経由で商品を販売します。
販売方法としては実店舗で販売する以外に、海外では現地企業に自社ブランドのライセンスを付与する方法や、日本からオンラインで販売する越境ECのような販売方法が考えられます。
プロモーション方法としては、現地のインフルエンサーを起用したSNSマーケティングや、Webサイトでの情報発信、インターネット広告を利用するなどメディアを活用して現地顧客の認知を高めることが挙げられます。
BtoCマーケティングの特徴は、購入者個人での意思決定となるため、購入決定までのスピードが速いという点が挙げられます。
また、「自身の満足度」を高めることを目的とした購買行動なので、合理性だけでなく感情面でも購入の判断がなされます。
BtoBマーケティング
二つ目に、BtoBマーケティングです。
BtoBマーケティングとは、企業をターゲットにする手法のことを指します。
企業を顧客相手とするため、自社で価格を定めるのではなく、希望要件を伺いながら見積もりを行うケースが多いです。そのためBtoCマーケティングよりも取引金額が高額になるケースが多いです。
また、販売は直接販売またはパートナー企業を通じた販売になります。
海外顧客に対しては、展示会やセミナーの開催を通して実際に現地を訪問して会ったり、またWeb上で電話やメールを活用し見込み顧客を獲得していくことが可能です。
ポイントとしてはマスに向けたプロモーションではなく、ターゲットにする企業のニーズを定性的な調査で探り、個別に1対1で提案を行うことです。
BtoBではBtoCと比較し市場規模は小さいものの、リピートしてもらうことで企業同士深い関係になることが多く、顧客との関係構築が非常に重要となります。
近年ではSNSやインターネット広告のようなデジタルマーケティングの手法を取ることもありますが、いずれにせよ海外顧客とのコミュニケーションが最重要と言えます。
BtoBマーケティングの特徴としては、検討から購買までの期間が長いという点が挙げられます。
BtoBは企業(法人)を顧客とするため、意思決定者が複数存在し、購買の有無に関しても多くの議論を経て決まるケースが多いです。
そのため、認知から購入までに至るプロセスを各社に最適なアプローチで効率化していくことが大切です。
海外向けマーケティングの具体的な施策
海外マーケティングに向けた具体的な施策の内容を説明します。
①SEO
海外WEBマーケティングにおいても有効な手段となり得るのが、SEO対策です。SEO対策とは、ユーザーが特定のワードで検索した時に、検索結果を上位表示させるために行う施策です。
世界の検索エンジンのシェアの多くをGoogleが占めているため、実質Google対策と見ることもできます。
SEO施策の基本は、検索キーワードと自社の商品、サービスとの関連付けです。その上でユーザーがサイトを訪問した時に満足してもらえるコンテンツを盛り込む必要があります。
さらに、現地の人にとって最適な伝え方をするために、ネイティブにコンテンツ設計を作成/監修してもらうことが重要です。
海外SEOとは?日本との違い・注意点・コンテンツ作成のポイントを解説
②リスティング広告
リスティング広告も海外向けのマーケティングにおいて活躍します。リスティング広告は、Googleの検索エンジンで検索されたキーワードに対応する広告を出稿するシステムです。
海外でのリスティング広告で成果を出すには、どのようなキーワードで検索されているのか、事前の調査が必要です。
検索ニーズに合致したWEB広告を出すことで、リスティング広告の効果を最大化できます。
より効果を出すには、広告文をより現地の表現に近づける必要があります。日本語で作成したテキストを現地語に翻訳しただけでは、ユーザーにうまくイメージを伝えることはできません。
SEO対策と同様に、リスティング広告に乗せるテキストも現地の人に書いてもらうほうが、より効果的です。
5分で徹底解説!これさえ見れば、海外向けリスティング広告が分かるまとめ
③SNSマーケティング
SNSを使ったマーケティングは今や、WEBマーケティングには欠かせないものとなりました。
海外では日本よりも積極的にSNSが使われています。国や地域によって使われているSNSが大きく異なるため、事前の調査は必須です。
例えば、フィリピンではFacebookの利用率がとても高い一方で中国では全く使うことができず、代わりにWeiboやWechatが頻繁に利用されています。
ピンポイントにマッチしたSNSマーケティングができると大きな成果が期待できますが、外れてしまうと思った効果が得られないのがSNSマーケティングです。
事前のリサーチによって、マーケティングの成否が大きく別れますので、計画とリサーチを入念に行いましょう。
海外向けSNSマーケティングの基礎を徹底解説!成功のポイントとは?
④動画マーケティング
動画配信サービスを活用したマーケティングは、5Gの拡充などインフラ整備の進捗とともに人気が高まりつつある手法です。動画マーケティングの主な目的は、商品の認知度アップ
やブランディング、ファンの創出です。
ターゲット層となるユーザーに実際に商品を使ってもらい、感想を動画で配信するなどして、海外のユーザーにもよりリアルにイメージしてもらい、販売促進に繋げることができます。You Tubeを始めとして、Tik TokやInstagramのストーリーズなど、動画によるマーケティングは拡大の一途をたどっている最中です。
動画マーケティングのジャンルは、動画配信プラットフォームの拡充にあわせて、今後益々活況を呈してくると見られています。
⑤口コミ、レビューマーケティング
レビューマーケティングは、実際に商品を使ったことのあるユーザーから寄せられるレビューを活用したマーケティングです。
話題性と認知を広げるために使われる手法です。最近では、ユーザーは商品やサービスの購入を検討する時に、他のユーザーの口コミを参考にするようになっています。CMなどメディアを介して発信される情報の信憑性は低下するばかりです。
良いレビューがSNSを介して拡散されるPR効果は甚大なもので、広告費用をさほどかけずとも新しいユーザーを獲得できる可能性も高まります。
一方で、レビューや口コミが嘘だったり、ステルスマーケティングとして見なされると、評判は一気に低下し、海外では法律に触れることにもつながるため、安易に考えないようにしましょう。
⑥OMOマーケティング
OMO(Online Merges with Offline)マーケティングは、オンラインとオフラインの区別を取り払い、顧客ニーズに合わせた製品やサービスを提供することで、顧客体験を最大化するマーケティング手法です。
企業が実践するOMO施策の例としては、オンラインでの商品購入後、店舗での受け取りサービスや、飲食店などでのモバイルオーダーが挙げられます。これらは顧客にとって待ち時間の短縮や利便性の向上をもたらし、企業にとっては発送コストの削減や顧客情報の収集につながります。
OMOを積極的に導入することで、良好な顧客体験を提供するだけでなく、企業の事業拡大にも繋がるでしょう。ただし、OMOは企業がオンラインとオフラインの情報をシームレスに管理することが必要であり、システムやデータの一元化に取り組む必要があります。
今後、OMOマーケティングは、デジタル技術の発展によって重要性が高まると予想されています。
⑦O2Oマーケティング
O2O(Online to Offline)マーケティングは、オンライン(WEBサイト、SNS、インターネット広告など)での情報発信を通じて、実店舗などのオフラインへ誘導し、購買を促進させる施策のことです。
スマートフォンの普及やインターネットの発展により、O2Oマーケティングは、近年注目されているマーケティング戦略の一つです。実店舗がある企業でも、ネット上での情報発信が必要不可欠となっています。
企業が行う具体的な施策の例として挙げられるのは、閲覧者やフォロワーに対して来店時に使えるクーポンを配布する、GPSを利用してチェックインした顧客には特典を渡す、などです。
このように、O2Oマーケティングでは、オンライン上で実店舗への来店を促進する施策を行います。オンラインでの情報発信によって、実店舗への集客が促進されるため、顧客への購買促進が可能です。また、顧客には特典があるため、顧客満足度も向上するというメリットもあります。
海外進出へ向けたマーケティング戦略の手順
続いて、マーケティング戦略の手順についてご紹介します。
海外進出のためのマーケティング戦略にはいくつかステップがあるので、それぞれの段階における重要ポイントを確認しましょう。
弊社がこれまでの海外マーケティングの支援経験をまとめたお役立ち資料に関心がある方は、こちらでダウンロードが可能です。
現地ニーズ・市場調査
まず一つ目に、現地ニーズ・市場調査です。
ターゲット国の見込み客となりうる層はどこか、どんな課題・ニーズが存在しているか、現状それらのニーズは何で満たされているのか。など、現地ニーズやターゲットの調査を行うことがまず重要です。
2つ例をご紹介すると、
①台湾向けに機能性ワイシャツを販売されようと計画していた企業が、実際に市場調査を行なったことで、台湾では気温が高い気候特性から、ビジネスシーンや日常生活でワイシャツを着用するケースが少ないことがわかりました。
②お菓子メーカーが訪日外国人に対して自社商品を販売したいときに、ターゲット国選定に迷っていましたが、実際に観光庁の発表する消費動向調査を参考すると、各国の外国人観光客の方が、10人中何人が訪日中にお菓子を購入するのか?というデータを元にターゲット国を決めています。
ターゲットが存在しない、ニーズがあると想像しているだけの状態でマーケティング施策を打っても成功確率は高まらないため、ニーズ・市場調査が重要です。
ターゲット顧客の選定
二つ目に、ターゲット顧客の選定です。
ここでは、ターゲット顧客の選定に必要なセグメンテーションと呼ばれる市場分析の方法についてご紹介します。
セグメンテーションとは、市場に存在する不特定多数の人々を様々な切り口で分類し、性別や年齢など属性ごとにグループ分けすることです。
セグメンテーションを行うことで、自社商品・サービスがどの層にとって価値あるものなのかを明確にすることができます。
セグメンテーションの軸として使われるのは年齢や性別だけでなく、居住地などの地理的変数、パーソナリティーなどの心理的変数のように様々に存在します。
そのため、セグメンテーションを行う際には4Rと呼ばれる4つの条件に留意しながら顧客グループを絞り込む必要があります。
4RとはRank(優先順位) 、Realistic(有効な規模) 、Reach(到達可能性)、Response(測定可能性)の4つの条件を指し、ターゲット顧客の判断に大切な指標となります。
ただし、海外向けとなると範囲が広く市場調査も膨大な量となってしまうため、競合他社の動向を事前調査するなど、ある程度見通しを立てながら分析していくようにしましょう。
参考:Adobe Experience cloud『セグメンテーションとは?使い方や活用事例』
https://jp.marketo.com/content/how-to-use-segmentation.html
自社が提供する価値を言語化する
三つ目に、自社が提供する価値を言語化することです。
ターゲット顧客が確定したら、次に彼らに提供する価値を明確にしていきます。
様々な商品やサービスが大量に溢れる現代では、より自社の提供する価値やメリットを顧客に丁寧に提示することが重要です。
例え同じ種類の製品であっても、それぞれのメーカー・ブランドで差別化されていることで消費者は特定の製品を選びます。
価値の言語化の際に重要なのが、この商品を買ってくれる「一番最初のファン」について、自社の中で共通認識を固めておく事です。海外の場合はイメージしづらいかもしれないですが、既に国内向けなどでEC展開やSNSを運用している場合は、在日外国人の方からの購入や海外からのアクセスがあるはずです。これらを参考に自社なりの解釈を具体的にしておく必要があります。
また海外の消費者は特に、機能や価格だけでなく商品そのものがどのように社会に貢献しているか、という視点を大切にしています。
潜在的なバリューは言語化することで初めて消費者に伝えることができるため、どのように伝えるとターゲット顧客の心に響くかという点も意識しながら言語化していきましょう。
価値の提供方法を決定
四つ目に、価値の提供方法を決定することです。
誰に、どんな価値を提供するかが定まったら、その価値の提供方法を検討していきます。
今回は1990年代に提唱された4C分析に沿って提供方法の具体例をご紹介していきます。
4つのCはそれぞれ、「Customer Value(顧客価値)」、「Cost(コスト)」、「Convenience(利便性)」、「Communication(コミュニケ―ション)」の頭文字をとっています。
4Cは消費者が商品を購入する際に意識することをまとめたもので、これら全てを満たしていると「価値が高いのにコストが低く、購入する際の利便性が高く顧客とのコミュニケーションも充実している」ということになります。
4Cのフレームワークを参考にしながら、ターゲット顧客にはどのような提供方法がフィットするか考えてみましょう。
戦略に合った施策を実行
五つ目に、戦略に合った施策を実行するということです。
「誰に・どんな価値を・どのような提供方法で」という先述した手順が決まったら、早速マーケティング施策の具体的なスケジュールを決定します。
スケジュールが決定したら実行するために必要なステップとやるべきことを明確化します。
その際、社内のリソースや現地のパートナー企業などマーケティング施策に関わる人々と相談しながら、実行可能なスケジュールを立てていきましょう。
海外向けマーケティング成功のポイント
続いて、海外向けマーケティング成功のポイントについて、いくつかご紹介していきます。
現地のニーズや市場の変化を知る
1つ目に、現地のニーズや市場の変化を知るということです。
海外進出を検討する企業は、進出前にSWOT分析等で自社の競争力をあらかじめ把握しておきましょう。
SWOT分析は自社の内部環境と外部環境、プラス面とマイナス面を正しく理解するための分析手法です。
対となる4軸を合わせて分析することで、客観的に全体像を捉えることができます。
自社の競争力を把握しておかないと、進出時に現地の競合他社と対抗できず、顧客は自社に興味を惹かなくなってしまいます。
また競争優位性に欠けると、海外の取引先からの受注が滞ってしまうなどの問題も発生する恐れがあるため、差別化戦略は重要だと言えます。
日本国内にいたとしても、あらゆる手段を使って現地のニーズや市場の変化に関する情報収集は継続的に行うようにしましょう。
また情報収集を行うだけでなく、 得た情報は商品開発や販売手法にすぐ活かすようにして、顧客満足度を高められるよう心がけましょう。
ターゲット地域の言語や文化を把握する
2つ目に、ターゲット地域の言語や文化を把握するということです。
海外向けのマーケティングにおいて、現地で話される言語と文化背景を理解することは非常に重要です。
宗教や生活習慣などの文化背景が違えば、人々のライフスタイルやニーズは異なります。まずはターゲット国と日本では言語や文化が異なると理解した上で、現地調査をしターゲット顧客のニーズを探っていきましょう。
現地の情報を入手するには、現地に足を運び生活に密着することが望ましいですが、難しい場合はターゲット地域の言語や文化に詳しいパートナーやサポート企業が必要となります。
自社で調査をすることが容易でない場合は、社外の力を借りましょう。
また、利用されるインターネットサービスも国や地域によって異なります。
例えば、日本だけでなく世界的に見ても検索エンジンはGoogleが主流ですが、海外では国ごとに異なる検索エンジンが利用されています。
このように、ターゲット顧客の言語や文化に提供する商品・サービスを合わせたとしても、提供方法までローカライズしなければなりません。
ネット広告やSNSアカウントなど、しっかり自社の存在を認知してもらうために現地で広く利用されているネットサービスを活用するようにしましょう。
現地パートナーや代理店とのコミュニケーション
3つ目は、現地パートナーや代理店とのコミュニケーションです。
現地パートナーや代理店を通じて販売を行う場合には、予めそれらの企業の信用情報とマーケティング能力を調べる必要があります。
社内でのマーケティング業務をパートナーや代理店に任せてしまうと、顧客がどんなリアクションをし、どんなニーズを持っているか、のような情報が入手しにくくなり、自社のマーケティング戦略に沿った販売活動が行えているかが可視化されなくなってしまいます。
特に販路拡大を目的とした海外進出の場合、現地についての知識と経験があり、広くネットワークを持っている現地パートナーとの連携はとても重要です。
現地パートナーと連携することによって、自社だけでは実現しなかった見込み客や新たなビジネスチャンスを増やすこと、そしてさらなる販路拡大などが期待できます。
現地パートナーを選ぶ際は、現地パートナーに求める機能と、自社が現地パートナーに提供できる価値、この2つの価値を明確化することがポイントです。
どちらか一方的なコミュニケーションにならないよう、現地パートナーにアプローチする際は自社と連携することでwin-winの関係性が築けるということをアピールしましょう。
長期的な付き合いとなるため、信頼関係構築のためにもコミュニケーションは綿密に取っていくことが重要です
また、実際にマーケティング戦略の実施がスタートしてからは、現地パートナーや代理店には定期的に販売レポートを提出してもらい、販売活動の中で得た情報は全て社内でも共有されるようにするようにしましょう。
現地パートナーや代理店のみが情報を把握しているという状況は、自社にとって危険のサインだと考えましょう。
他にも、国内のビジネスとは全く違うということを意識する必要があります。
例えば、日本では企業間においてメールでのやりとりが多いですが、海外ではSNSメッセンジャーを使ったやりとりを好む企業担当者も多くいます。
また会食をする際、宗教上の理由で肉食やアルコールを避ける人もいます。
このように日本で当たり前とされているビジネスマナーや食文化が、ターゲット国でも当然とされているとは限りません。
それと同時に、商品に対する考え方も異なる場合が大いにあり、日本人が求めるような高品質・低価格以外の側面を重視するといった違いもあります。
海外向けマーケティングの成功事例2選
海外向けマーケティングの成功事例を2つピックアップし、紹介します。
オーサカステンレスの英語によるプロモーション
日系企業のオーサカステンレスは、製造業サイトを英語によるプロモーションで認知度アップにつなげました。英語サイトでは、トップページに強みが見える画像を大々的に打ち出して、ネイティブなコピーライティングによってサイトの認知度アップを図ります。
同時にリスティング広告も打ち出し、顕在化しているユーザーへの訴求にも取り掛かります。
効果的な施策によってサイト改善前に比べて成約率が30%アップしたとの報告が寄せらました。
セールスフォースのBtoB動画マーケティング
アメリカではBtoBにおいても動画を用いたマーケティングが積極的に展開されています。動画マーケティングの手法はアメリカではすでに確立されています。
セールスフォースが行う動画マーケティングはターゲット層や用途によって細かく分けられています。主なカテゴリーは認知用・信頼獲得用・商品紹介用・サポート用です。動画によって高めた認知度は、引き続きナーチャリング動画へ引き継ぐ流れで動画マーケティングの効果を最大化します。海外向けマーケティングのご相談なら、LIFEPEPPERへ
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おわりに
今回の記事では、海外向けマーケティングの手法や成功ポイントについて、マーケティング実施の手順や注意点なども踏まえながらご紹介しました。
海外市場と一口に言っても様々な国・地域が存在します。
そのため、まずは自社製品の特徴や強みを再確認し、それを元に顧客へ提供できる価値を考えてみましょう。
また、海外向けマーケティングには市場調査が最重要となります。
言語はもちろんのこと、文化や生活習慣など様々な面で日本と異なるということを念頭に、自社商品がターゲット顧客のどんなニーズを満たすことができるか検討しましょう。
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