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あなたはどうすれば自店舗に訪れる外国人を増やせるのか、お悩みではありませんか?
近年は訪日外国人客が増えていて、2018年には初の3,000万人を突破しました(*)。しかし一方で、外国人が訪れる場所には偏りがあり、まだまだインバウンド市場の活況に乗り切れていないところもあります。
この記事を読んでいるあなたも、
「どんな方法で対策すれば良いのか分からない…」
「いろんな方法があって、どれをやれば良いのか迷う…」
と苦慮しているのではないでしょうか。
そこでぜひ活用してほしいのが、Ctripというサービスです。今回はCtripがどのようなサービスなのか解説すると共に、活用すべき理由や導入方法、インバウンド対策の事例などもご紹介します。
さらに詳しく知りたい方は、会社概要や事例集、対応国&施策をまとめたお役立ち資料をご覧ください。
Ctripとは?どんなサービス?
Ctripとは、約3億人の会員数を誇る、世界最大級のオンライン旅行サイトのこと。中国の上海に本社を置き、主に中国人を対象に旅行の手配を行っています。
提供している主なサービスは以下のとおり。
・航空券の手配
・ホテルや飲食店、鉄道の予約
・クーポン配布や割引パス販売
Ctripだけで、旅行準備を一通り完結させられます。
なお、以前は利用者との間でトラブルが起こりやすかったようで、今でもGoogleの関連キーワードにネガティブなものが散見されます。Ctrip側もこれを認識しており、日本では三井住友銀行や大阪観光局との提携プロモーションを行うなどして、サービスの質を高める努力を怠りません。
お陰で徐々に信頼性がアップしつつあり、企業も安心して活用しやすくなっています。
Ctripは中国向けインバウンド対策と好相性!その理由は?
ここでは、Ctripが中国向けインバウンド対策と好相性である理由について、以下の3点から考察していきます。
訪日中国人旅行者の50%が利用しているから
1つめの理由は、訪日中国人旅行者の50%が利用しているからです。
中国最大の検索サイト「百度(バイドゥ)」が、2018年の春節に訪日した約2,000人を対象とした調査データを公表しました(*1)。
それによると前述のとおり、全体の50%強がCtripを利用しているとのこと。となれば、年間を通じても同程度の利用率が予想されます。2018年全体だと、訪日中国人客840万人(*2)のうち、最低でも420万人が使っている計算になるのです。
この利用者数の多さは、アプローチできる人数の多さを意味します。つまり、中国向けインバウンド対策に有用というわけですね。
*1:CCL/会員数3億人、中国最大OTA「Ctrip」の戦略を読み解く
*2:JTB総合研究所/インバウンド 訪日外国人動向
口コミ機能が充実しているから
2つめの理由は、口コミ機能が充実しているからです。
旅行の情報収集に際し、中国人は旅行サイトやSNS上の評判を重要視します。
政府の言論統制のもとで行われる世論誘導を日常的に見ているため、彼らはマスメディアの情報を信用しなくなりました。それが、口コミの信頼度を高める要因になっているわけです(*)。
筆者も商品を買ったり、お店を利用したりする際は、必ず第三者の口コミを参考にします。この記事をご覧のあなたも参考にしますよね。
しかし中国人の口コミ重視は、私たち日本人以上です。この性質に合わせて、Ctripは口コミ機能を充実させています。
たとえば、東京赤坂のホテル「ファーストキャビン赤坂」に寄せられた口コミは、以下のように表示されます。
利用者だからこそ気が付く細かい部分まで余すところなく掲載しているので、第三者のリアルな意見が見られます。
また評価を数値化しているため、他のホテルや飲食店などと比較がしやすく、どこを選べば良いのか決めやすいのも特長の一つです。
このように、口コミを頼る中国人の消費行動に適応しているのも、インバウンド対策に向いている理由だと言えるでしょう。
中国人が利用しやすいかどうかを格付けしてくれているから
3つめの理由は、中国人が利用しやすいかどうかを格付けしてくれているから。
Ctripに掲載されている日本のホテルには、「華」のマークが付いたところがあります。
これは「中国人への優しさ」を示したもので、以下の6つの設備が充実していると華マークが付きます。
✔ 無料Wi-Fiの有無
✔ 中国語が話せるスタッフの有無
✔ 銀聯(UnionPay)カードでの支払い
✔ 中国語チャンネルの設置
✔ 中華レストランの有無
✔ 電気ポットの有無
いずれも中国人旅行客の利便性に関わるポイントで、ユーザーは設備が整っているのかを少なからず気にします。そんな彼らに対して中国人歓迎の姿勢をアピールできれば、誘致へ繋がりやすくなるでしょう。
ちなみに、中国人が最も重視するのは無料Wi-Fiの有無です。というのも、中国人はSNSを超頻繁に利用し、旅行先の写真もその場でアップしたい人が多くいるからです。よって少なくとも無料Wi-Fiは、使えるようにしておきましょう。
簡単!Ctripの導入・掲載方法
訪日中国人を誘致したいのであれば、ぜひとも活用したいCtrip。あなたの施設も、掲載してみませんか?
ここからは、Ctripの導入・掲載方法を解説します。
以下、登録方法の手順に掲載の画像は全てCtrip公式サイトより引用。
ステップ1:アカウントの登録
初めにCtripの公式サイトへアクセスをします。
Ctrip の活用前に、弊社のサービス概要を把握し、一緒にインバウンド戦略を構築しましょう。こちらから資料をダウンロードいただけます。
一番下にスクロールすると、「パートナーホテル登録」と書かれた項目があるのでクリックしましょう。飲食店や小売店の方も、同じ項目から進んでください。
次のページに進むとメールアドレスの登録画面が表示されるので、メールアドレスを入力して、その後スライダー検証をしましょう。
そして、下のメール確認コードの「送る」をクリックすると、記入したメールアドレスに6桁の数字が送られてきます。その数字をメール確認コード欄に記入し、「はじめに」をクリックすれば、アカウント登録完了です。
ステップ2:基本情報の登録
アカウント登録を済ませた後は、店舗の基本情報を登録します。
・施設のタイプ
・詳細分類
・施設の名称
・施設の住所
・詳細(施設の紹介など)
・連絡先情報
などを入力しましょう。
ここではホテルを例に解説します。まずは施設の分類を選択し、下の「保存」を押しましょう。
すると、さらに詳細な情報の入力画面が現れます。
画面に従い、日本語で全ての情報を記入すれば完了です。日本語で入力された文章は、自動で中国語やその他の言語に変換されます。
ステップ3:登録内容の審査
記入した情報は、不備や違反がないかCtrip運営に審査されます。期間は1週間ほどかかるので、少しだけ待ちましょう。
問題ないと判断されると正式な承認がもらえ、店舗ページの掲載が完了します。登録したメールアドレスへ来る連絡を、見落とさないようにしてください。
成功するインバウンド戦略に欠かせないポイントとは?成功事例や策定のヒントを解説します
最低限やっておくべきCtripのインバウンド対策
Ctripに掲載する場合、最低限やっておくべき3つの施策があります。いずれもコストがかからず、今日からでも準備できるものばかりです。
以下の解説を参考に、ぜひチャレンジしてみてください。
店舗の情報や紹介文を充実させる
最初にすべきインバウンド対策は、店舗情報や紹介文を充実させることです。
あなたはホテルを選ぶ際、何かこだわりがありませんか?
・無料Wi-Fiが使えるのか?
・アメニティが充実しているのか?
・近くにどんなレストランがあるのか?
・どの種類のクレジットカードが使えるのか?
このように人それぞれ、着眼点が違うのです。
しかし、これらの情報が不十分だったとしても、利用者はわざわざ問い合わせてまで調べようとはしませんよね。掲載が無ければ、「他の施設を探そう」となるでしょう。
そうさせないために、店舗情報や紹介文は細部に至るまで詳細に記載してください。
また、情報は正しく記載するのも大切です。例えば、紹介文では「無料Wi-Fiあり」となっているのに、口コミでは「無料Wi-Fiがなかった」と書かれていると、どっちが本当か分からなくなり、ユーザーの選択肢から除外される恐れがあります。
利用者が少しでも安心して訪れられるように、店舗情報や説明文は充実させましょう。
店舗訪問者に口コミ投稿を促す
2つめの対策は、店舗訪問者に口コミ投稿を促すことです。
店舗側がどんなにアピールしても、
「実際のところはどうなんだろう?」
「利用した人はどう感じたのかな?」
といった疑問がユーザーに残ります。
これを解消するのが口コミ。中国人の訪日旅行における口コミサイト利用率は、旅マエで66.9%・旅ナカで51.5%となっており、いずれの段階でも第三者のレビューが重要視されていると分かります(*1)。
また日本人のデータですが、「レビュー投稿のない商品は買わない」という人の割合は、全体の86%にものぼるとのこと(*2)。性質的に、中国人も同程度の結果になるのは想像に難くないでしょう。口コミがないと、失客へ繋がってしまうわけです。
繰り返しますが、多くのユーザーは、「実際のところどうなの?」という情報を最も強く求めています。
よって、訪問者に対してレビュー投稿を促すのは必須です。店舗ページのQRコードを記載したPOPを店内に飾ったり、メニューや案内にお願いする文を書いたりしましょう。
口コミをしてくれた方には、何かしらのサービスを提供するといった特典があれば、投稿してくれる確率が高くなります。
*1:JTB/訪日中国人旅行者の情報収集手段とは?中国インバウンド市場におけるデジタルプロモーションを考える
*2:SOUTHPAW/クチコミはなぜ必要?ユーザーの心理とは?
写真や画像を充実させる
3つめは、写真や画像を充実させることです。
商品やサービスは、どんなに文章で説明されてもイメージしにくいもの。「部屋の大きさが20.8m²で、ベッドはクイーンが1台」とだけ書かれていて、写真が一切掲載されていなかったら、具体的なビジュアルが湧かないですよね。
すると、ユーザーは「実際に自分が利用している様子」が想像できず、購買をためらってしまうのです。前の項目で解説したように、「実際のところどうなの?」というのは、お客様の判断基準において極めて重要なポイントになります。
だからこそ、店舗の内装・外装はもちろん、商品や窓から見える景色、接客の様子といった視覚的情報を充実させないといけません。
色々な角度から撮影をしたり、昼間と夜の写真を掲載したりして、ユーザーがイメージしやすいよう工夫しましょう。画像を見るだけで下見できる状態が理想ですね。
Ctripを使ったインバウンド対策の事例
ここでは、Ctripを使ったインバウンド対策の事例を2つご紹介します。
✔ 高島屋がCtripを用いたインバウンド対策 ✔ ぐるなびの無断キャンセルを防ぐためのCtripを用いた対策 |
高島屋がCtripを用いたインバウンド対策で8期連続の利益増
まずは、Ctripとの提携により、8期連続の利益増を達成した高島屋の事例を紹介します。
Ctripを導入した2015年は、訪日中国人が499万人と、前年の2倍強にまで拡大していました。中国の景気後退といった不安要素はあったのものの、個人旅行の需要は堅調と判断した高島屋は、大手百貨店で初めてシートリップと提携することに。
同店がとった施策は、
・免税カウンターを増設し、その情報をCtripに掲載
・AlipayやWeChatペイを導入し、その情報をCtripに掲載
↓
中国人客の利便性向上をアピール
・Ctripの店舗ページでキャンペーン情報を告知
・Ctrip経由で訪れた中国人向けの割引サービスを実施
↓
楽しくお得に買い物ができる情報を発信
これら取り組みの結果、中国人観光客を増やすことに成功しました。2018年2月期連結決算で売上高9,495億円(前年比2.8%増)、営業利益353億円(同3.9%増)を記録するなど好調を維持しています(*)。
店舗情報をこまめに更新したり、キャンペーンを告知したりするのは、コストがかからずどの店舗でも実践可能です。ぜひ施策として取り入れてみてください。
*:インバウンドNOW/インバウンド対策とは?事例21選を交え徹底解説
ぐるなびがCtripと提携して予約キャンセルに対処
続いては、Ctripと提携して予約キャンセルに対処した、ぐるなびの事例です。
近年はネットから、飲食店の予約が簡単にできるようになりました。が、その手軽さが原因で、「無断キャンセル」のトラブルが頻発しています。
そこで大手グルメサイト「ぐるなび」は、2017年からCtripと提携し、多言語による事前決済サービスを開始しました(*)。
事前決済の対象はコース料理。提供する品が決まっているため料金が一定で、前払いのシステムを取り入れやすいのです。
このサービス開始後は、インバウンド客による無断キャンセルが激減しました。導入した飲食店からは、「キャンセルがないからスムーズな営業ができる」と好評のようです。
また無断キャンセル防止以外にも、言葉の壁を低くしたり、混雑時の接客をスムーズにしたりといったメリットがあります。お客様も店舗も、双方の利便性が向上するので、ぜひ導入を検討してみてください。
*:インバウンドNOW/オンライン旅行会社「Ctrip」とは?ホテルや飲食店が知っておくべき5つのサービスを解説
まとめ
Ctrip の活用方法や成功事例についてさらに詳しく知るには、ぜひ私たちの会社概要、事例集、対応国&施策まとめの3点セット資料をご覧ください。
今回はCtripについて、中国人から支持される理由や登録方法、活用事例などを解説しました。
訪日中国人の50%が利用しているとあって、インバウンド対策に有効です。高島屋やぐるなびなどは、中国人客を増やしたり、予約キャンセルを防いだりすることに成功しています。
Ctripを活用すれば効率的にインバウンド客の獲得を狙えるので、「もっと外国のお客様を増やしたい」と悩んでいるなら、ぜひ導入を検討してください。
ご興味のある方は、以下リンクからダウンロードしてご活用ください。
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